ホンダ スーパーカブ が世界生産累計1億台を達成…熊本製作所で記念式典

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ホンダ スーパーカブ 世界生産累計1億台達成 記念式典
ホンダ スーパーカブ 世界生産累計1億台達成 記念式典 全 8 枚 拡大写真

ホンダは10月19日、二輪車『スーパーカブ』の世界生産累計台数が1億台を達成したと発表した。1958年の初代モデルの発売開始から59年を経ての大台乗せとなる。

ホンダの二輪事業本部長務める安部典明執行役員は同日、熊本製作所(熊本県大津町)で開いた記念式典で「スーパーカブは1958年の誕生以来、各国の文化の違いや多様化するお客様のニーズに合わせて進化を続け、160か国以上で販売された、まさにロングセラーモデル」と紹介した上で、「需要のあるところで生産するという考えのもと1961年には台湾での生産を開始し、現在では世界15か国、16拠点で生産され、今月上旬で生産台数が1億台にいたった」と述べた。

その1億台めとなったモデルが11月10日に全面改良して発売される新型スーパーカブで、ホンダの八郷隆弘社長自らが跨って式典の壇上に登場した。

八郷社長は「来年60周年を迎えるスーパーカブ、人間でいうと還暦だが、常に若さを持っている。これは世界中のお客様から愛され、そしてお客様の要望をしっかり反映して時代の進化に対応し成長してきたからだと思う。私が乗ってきたカブ、1億台目のカブ、そして新たなスタートを切るニューモデルのカブ。造ったのは熊本製作所。新たな1億台に向けスタートをここ熊本製作所でできたことをうれしく思っている」とあいさつした。

式典にはホンダの原付バイクのキャンペーンキャラクターを務めるゴールデンボンバーも駆けつけた。ボーカルの鬼龍院翔さんは「できればカブで日本を一周したい」とした上で、「私たちがキャンペーンキャラクターを務めているうちに2億台にいきたいなと思っているので頑張りたい」と話し、会場の笑いを誘っていた。

スーパーカブの初代となるC100は、ホンダ創業者の本田宗一郎氏の指揮のもと、誰でも扱えるバイクを目指し開発された。それ以前のホンダは既存の自転車に後付するエンジンを生産、販売してきたが、C100は最初から車体とエンジンを一体化したものとなった。

初代C100が発売された1958年は、わずか5か月間で2万4000台を販売、翌59年は16万7000台、さらに60年には56万台と爆発的なヒットとなった。その後も配送などのビジネスや通勤、レジャーなど幅広い用途で普及し続けるホンダの看板商品に育ったが、乗り降りしやすい低床のバックボーンフレームを始め、大型樹脂製レッグシールド、当時は特注で造らせたという17インチタイヤなど初代からの基本スタイルは現行モデルまで受け継がれ、2014年にはその形状がモビリティとしては初となる立体商標に登録された。

一方、海外展開も開発当初から同時並行で進められ、1959年にはアメリカへの輸出、販売が始まった。そのアメリカでも従来の二輪販売店のほかに、釣り具店やスポーツ用品店といった異業種の販路開拓やオートバイの楽しさを伝える広告キャンペーンも奏功し、一大ブームとなった。

ヨーロッパへは61年に進出し、63年にはベルギーで現地生産を開始している。その翌年の64年にはタイに設立した現地法人を通じて東南アジア各国への進出も始まった。このようにスーパーカブは、二輪が先兵となってホンダブランドを浸透させ四輪につなげるという、ホンダの海外進出の方程式の礎となった。
ホンダは『スーパーカブ』シリーズを5年ぶりに全面改良し、11月10日発売する。丸型…

《小松哲也》

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