北海道の設定本数は200本割れ…JR冬の臨時列車

鉄道 企業動向
JR北海道の冬の臨時列車は減便が続く。写真は釧網本線のSL列車『SL冬の湿原号』(2013年2月)。
JR北海道の冬の臨時列車は減便が続く。写真は釧網本線のSL列車『SL冬の湿原号』(2013年2月)。 全 2 枚 拡大写真

JR旅客6社は10月20日、12月1日から2018年2月28日までの90日間に運転する冬季臨時列車の概要を発表した。各社の概要は以下の通り。

●JR北海道

臨時列車の運転本数(道南・旭川方面の特急増発分を除く)は計194本。期間中、北海道新幹線で24本、在来線で170本が運転される。前年同期の当初発表(札幌~函館間の特急『スーパー北斗』『北斗』増発分を除く)との比較では88本の減少で、200本を割り込んだ。

東京~新函館北斗間を結ぶ新幹線『はやぶさ7・28号』と、これに接続する函館~新函館北斗間の在来線快速『はこだてライナー』が増発される。道南・旭川方面の特急列車の増発は別途案内される予定だ。

このほか、釧網本線でSL列車の快速『SL冬の湿原号』(釧路~標茶間)と、普通列車『流氷物語』(網走~知床斜里間)が運転される。

●JR東日本

期間中に新幹線3049本と在来線特急1395本の計4444本が運転される。対前年比は新幹線が120%、在来線が100%だが、定期列車をあわせた運行本数は前年同期とほぼ同じ101%になる。

東北新幹線は『はやぶさ』を中心に臨時列車を大幅に増発。北陸新幹線は週末を中心に臨時列車を運転する。上越新幹線では、スキー場と一体化したガーラ湯沢駅に直通する臨時列車が運転されるほか、E3系電車の改造車「現美新幹線」を使った臨時列車『とき451~456号』が越後湯沢~新潟間で運転される。

在来線では、各地のキャンペーンやイベントに合わせた臨時列車を運転。乗ること自体を楽しむ臨時列車も各地で運転される。また、年末年始を中心に首都圏と各地を結ぶ特急列車が増発される。

トロッコ風気動車「びゅうコースター風っこ」はストーブを搭載し、東北エリアの釜石線や陸羽東線、羽越本線などで運転される。引退間近の展望室付きカーペット車「NO.DO.KA」は新潟~酒田間と酒田~秋田間、新潟~弥彦間で運転。JR線のキハ58系気動車としては唯一の存在となった「Kenji」は、年末年始を中心に山田線の快速『ふるさと宮古』として運転される。

●JR東海

期間中、新幹線で3万2699本の列車を運転。冬季の運行本数としては過去最多だ。在来線では臨時特急・急行が計307本運転される。

新幹線は利用者が集中する平日朝夕や週末を中心に増発。1日平均では前年より5本多い363本を運転する。このうち年末年始の本数は1日平均で412本になる。東海道・山陽新幹線を直通する『のぞみ』は1日平均で116本運転する。

在来線特急は、松本・白馬方面に向かう『ワイドビューしなの』を前年より6本多い計38本運転。下呂・高山方面の『ワイドビューひだ』や熊野・紀伊勝浦方面の『ワイドビュー南紀』、甲府方面の『ふじかわ』も増発する。急行は名古屋発~高山行きと飛騨古川発~名古屋行きの『ぬくもり飛騨路号』を運転する。

●JR西日本

期間中、前年より243本多い2584本の臨時列車が運転される。山陽新幹線は342本増の1631本だが、北陸新幹線は107本減の593本。在来線特急は8本多い360本だ。年末年始期間(12月28日~2018年1月4日)に限ると、山陽新幹線は前年同期に比べ4本減で、北陸新幹線は前年同期と同じ。在来線特急は11本増える。

山陽新幹線では、九州新幹線直通の臨時『みずほ』を期間中に毎日2往復運転。『のぞみ』や『さくら』『ひかり』も年末年始や三連休、週末を中心に増発する。北陸新幹線は東京~金沢間を直通する『かがやき』『はくたか』が増発される。

在来線特急は『サンダーバード』『きのさき』『しらさぎ』『くろしお』などが増発される。観光キャンペーン「幕末維新やまぐちデスティネーションキャンペーン」が行われる山口エリアでは、新型客車を導入したSL列車『やまぐち』や観光列車『○○のはなし』が引き続き運転される。

●JR四国

大みそかから元日にかけ、金刀比羅宮や薬王寺などへの初詣向け臨時列車が運転される。また、JR西日本の岡山~宇野・尾道間で運転されている観光列車『La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)』が四国に乗り入れ、琴平駅まで運転される。

●JR九州

期間中、九州新幹線『みずほ』『さくら』『つばめ』を計551本増発。在来線特急も『かもめ』『みどり』『ハウステンボス』『ソニック』『にちりん』を計658本増発する。

●夜行列車

東京~出雲市間の寝台特急『サンライズ出雲』は、年末年始を中心に計6本増発。東京~高松間の寝台特急『サンライズ瀬戸』も年末年始を中心とした計5日間、東京発の定期列車が琴平駅まで延長運転を行う。

このほか、東京~大垣間の快速『ムーンライトながら』(185系10両)、新宿発~白馬行きの快速『ムーンライト信州81号』(189系6両)が運転される。

《草町義和》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 軽自動車よりも小さい! 15歳から運転できるオペル、約132万円から販売
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る