【スズキ RM-Z450】これが必勝電子デパイス…ホールショットでレースを有利に

モーターサイクル 新型車
スズキ RM-Z450(2018年モデル)
スズキ RM-Z450(2018年モデル) 全 23 枚 拡大写真

ゲートが降りると同時にクラッチをミートさせ、アクセルをワイドオープン。第1コーナーを目がけ、強烈なダッシュで突き進む。新型『RM-Z450』はスタートがキマる!

横一線で一斉にスタートするモトクロス。ライバルより素早くスターティングゲートから出て、鋭く加速することができればレースを有利に進められるのは間違いない。

『RM-Z450』が搭載する「スズキホールショットアシストコントロール=SUZUKI Holeshot Assist Control(S-HAC)」は、車体が動き出す瞬間の点火タイミングを最適化する電子デパイス。タイヤの空転を軽減することで、スムーズかつ安定したスタートダッシュをもたらす。

スズキのエンジニア陣に囲まれつつ、モトクロスコースで実際に試してみた。

スターティンググリットに入ると、ハンドルバー左側に備わるモードセレクトスイッチで、AかBいずれかのモードを選んでセットする。

Aモードは硬い路面、あるいは滑りやすい路面のとき。Bモードはトラクションの良好な一般的なダートのときに設定すればいい。スイッチ操作しなければ「S-HAC」はOFFで、電子制御の介入はない。

Aモードでスタートしてみると、駆動輪であるリヤタイヤがしっかりトラクションし、スムーズに発進できる。アクセル開け始めのところがマイルドになって、低い姿勢のままジワーッと車体が確実に前へ出て行くのだ。

Bモードにすると、スロットルレスポンスが鋭くなり、ドーンと車体が押し出されていく。ヒット感があって、この日の路面コンディションならBモードが好み。ただし実際には、どちらがより早く第1コーナーへ到達するのかは分からない。

「S-HAC」をOFFにすると、同じようにアクセルを開けるのは難しい。トラクションが希薄でサスペンションが入っていかず、車体がドタバタ暴れ、アクセルを開けたり閉めたりを繰り返し、加速が一発で決まらない。

「S-HAC」は以下のいずれかがあったときにシステムが解除され、通常の点火マップに戻る。

1. 発進してから6秒後
2. 5速へシフトアップ
3. スロットルオフ

昨今のモトクロッサーでは、ライバル勢も同様にスタートダッシュのための電子制御を搭載するが、RM-Z450のAモードの制御は新型でアップデートされ、より実戦で使えるものとなっている。スルスルと前に出ていき「確実に速い」という感覚があるのだ。
【スズキ RM-Z450 試乗】コースが狭く感じるほどの凄まじいパワー

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 「赤色くるー!!」2026年モデルのカワサキ『エリミネーター』に熱視線!新カラー&グラフィック追加へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る