【トヨタ ヴォクシー 試乗】“トヨタミニバン3兄弟”の競争力は向上したのか? …諸星陽一

試乗記 国産車
トヨタ ヴォクシー
トヨタ ヴォクシー 全 12 枚 拡大写真

トヨタの売れ筋ミニバン『ヴォクシー』、『ノア』、『エスクァイア』がマイナーチェンジし商品性を向上した。

ライバルであるホンダ『ステップワゴン』がマイナーチェンジしハイブリッドを追加、日産『セレナ』も東京モーターショーでeパワーを展示するなど、カテゴリー内が活性化しているだけに、トヨタミニバン3兄弟もうかうかしてはいられないのだろう。

今回のマイナーチェンジでもっとも特筆すべきは、安全機構であるトヨタセーフティセンスCがガソリン車の「X」以外に標準、ガソリンの「X」にオプションで装備されたことにある。セーフティセンスCはレーザーレーダーと単眼カメラによるプリクラッシュセーフティ、レーンデパーチャーアラート、オートマチックハイビームなどがセットとなっている。

今回の試乗で体験できたのはレーンデパーチャーアラートだけだが、これはアラームによるもので同乗者にも聞こえてしまう。同乗者に知らせる必要のないアラートは、ドライバーにのみ知らせたほうがいい。余計な心配などをさせないためだ。一部輸入車などに採用されているステアリング振動式がもっとも適しているだろう。

今回のマイナーチェンジでは、ボディの改良、ショックアブソーバーのセッティング変更、スライドドアへのシール追加などが行われた。この効果により、全体としての乗り心地がアップ。落ち付き感を感じらるようになった。以前も走りのフィーリングはいいものだったのだが、今回のモデルはそれに加えて快適性がアップしている印象だ。ただ、勘違いして欲しくないのだが、あくまでもミニバンとしての走りのフィーリング、ミニバンとしての快適性の向上だ。

今回、残念だったのがクルーズコントロールは設定されたが、単なる速度維持機能しかないこと。いろいろワケはあるのだろうけど、追従タイプでなければ競争力は低い。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  2. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  3. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  4. V8エンジン搭載のレクサスセダン『IS500』がクライマックス! 950万円の特別仕様を発売
  5. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る