チェーン? スタッドレス?…積雪前にクルマの「足元」ついて考えてみる

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チェーン?スタッドレス?…積雪前にクルマの「足元」ついて考えてみる
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朝晩の冷え込みがぐっと厳しく感じるようになってきたここ数日、いよいよ冬の足音が聞こえてきたことを実感する。北海道や東北の降雪地域では、愛車の冬タイヤへの履き替えが必須となるが、「今年は降るのか?」と、毎年のように考える地域にお住まいのユーザーにとっては頭を悩ます季節でもある。

冬の備えの代表格のスタッドレスタイヤだが、非降雪地域のユーザーにはハードルが高い

◆従来の冬の備えといえば....

【方法その1】スタッドレスタイヤに履き替える
【方法その2】タイヤチェーンを携行する
【方法その3】オールシーズンタイヤを履く

というのが代表的な選択肢であった。

この3つの選択肢の中で、非降雪地域に住むユーザーにとって最も現実的な選択は、【方法その2】の、タイヤチェーンを車内に積んでおくことだろう。降るかどうかもわからない「雪」に対して、“敢えて”タイヤを購入するのはハードルが高い。

ただし、タイヤチェーンに関しても、最近では「装着の仕方がわからない」「意外とかさばり、車内に置き場所がない」といった問題に加えて、ホイールの大型化に伴いタイヤとフェンダーのすき間(クリアランス)が少ないクルマも多く、装着できないケースも増えている。





◆緊急用のタイヤ滑り止め装置「オートソック」という選択肢

そこで紹介したいのが、緊急用のタイヤ滑り止め装置「オートソック」という新たな選択肢だ。北欧ノルウェーで生まれたオートソックは、緊急用のタイヤ滑り止め装置として、チェーンに代わって各自動車メーカーなどの純正オプションとして採用されはじめている、新しいタイプのカー用品だ。

駆動輪に履かせるはタイヤチェーンと同じだ

非金属のタイヤチェーンに分類されるが、装着方法はきわめて簡単。タイヤにかぶせるだけなので、タイヤカバーと同様にカンタンに装着ができる。名前の通り、タイヤに“靴下”を履かせるようなイメージだ。また、折り畳んで収納しておけるのでコンパクト、重量も約780gととても軽い。



◆オートソックの仕組み

雪や氷は繊維にはりつく特性を持っているが、オートソックはポリエステルを素材とした繊維を使用している。この繊維を使用して特殊な織り方で作られた生地が、凍結路面などでのスリップの原因となるタイヤと路面の間の水分を吸収、路面との摩擦面積を確保してグリップさせる。雪上では接地面の細毛が雪を踏み固めグリップ力をアップさせる。その実力を以下の動画でご覧いただきたい。




◆安全性もお墨付き!

肝心な安全性に関しても、「冬の緊急用滑り止め装置」として世界的な第三者認証機関であるテュフ ラインランドの認証を受けている。このテュフ認証とともに、大手自動車メーカーの純正オプション部品としても数多く採用され、緊急用の補助装置として広く認められている。

ただしオートソックはあくまで「緊急用」の滑り止めなので、雪道ではタイヤチェーンと同等程度の機能を発揮するものの、長距離走行には向いていなかったり、耐久性(使用限度)などの特性が大きく異なるので注意してほしい。

また、チェーン規制については自治体や担当者の認識によって違うので、場合によっては通行できないことがあるので注意が必要な面もある。とはいえ、使い勝手や手軽さ、コストの面などを考えた時には、選択肢のひとつとしては十分に検討する余地はあるだろう。冬の備えの一手に加えてみてはいかがだろう?

折り畳んでコンパクトに収納できるのも魅力


◆テュフ ラインランドとは

140年の歴史を持つ世界でもトップクラスの第三者検査機関。世界中に拠点を持ち、第三者検査のエキスパートとして、産業用装置や製品、サービスの検査だけではなく、プロジェクト管理や企業のプロセス構築もサポートする。
自動車分野では、ドイツで運転免許試験を行い、ドイツなど数カ国で車検サービスを提供しているほか、自動車メーカーや部品メーカー向けの国連および欧州型式認証(ホモロゲーション)の技術機関としても活動している。またオートアフターマーケットでは、鈑金塗装工場向けの監査・認証サービスに加え、ドイツでは第三者アジャスターサービス、世界各国でディーラーや一般整備工場向けの監査・認証サービスを提供している。最近では、クラシックカーの評価・査定サービスなども提供していて、自動車文化への貢献もしている。

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《カーケアプラス編集部》

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