【ITS世界会議2017】トヨタが「後付け型ITSコネクト」を計画中---普及拡大をめざし、市販も可能

自動車 テクノロジー ITS
第24回ITS世界会議モントリオールに出展したトヨタ
第24回ITS世界会議モントリオールに出展したトヨタ 全 9 枚 拡大写真

トヨタ自動車は10月28日~11月2日に、カナダ、モントリオール市で開催された「第24回 ITS世界会議2017」に出展。世界に先駆けて日本国内で実用化した『ITSコネクト』の展示を行い、その普及拡大を促進するため同システムの後付け装着を計画していることがわかった。

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ITSコネクトは、トヨタが「交通死傷者ゼロ」を目指して開発した“協調型ITS”技術で、路側や車両と700MHz周波数帯を使う無線通信によって安全運転を支援するもの。海外では電波事情の都合や利用できるチャンネル数の多さからより高周波な5.9GHzで進められているが、現状ではどの国でも実用化はまだ具体化されていない。その意味でトヨタが中心となって進めているITSコネクトは、周波数帯が異なるものの、協調型ITSとして世界に先駆けて実用化された意義は大きいと言える。

ただ、サービスをスタートさせたものの、日本国内で普及しているのは現状で8万5000台足らず。日本国内で8000万台はある自動車保有台数から見れば普及率はわずか0.1%程度だ。このままではクルマ同士が通信する“V2V”を体験する確率はかなり低いし、インフラと通信する“V2I”にしても、整備が始まった東京都や愛知県、神奈川県でその効果を体験できる程度でしかない。

そこで検討が始まったのが、ITSコネクトの後付け装着の推進だ。現在26社が加盟するITS協議会にはマツダやスバル、スズキなど自動車メーカーをはじめ、後付けを得意とするパナソニックやパイオニア、アルパインなどが名を連ねる。その各社が市販品として販売していけばITSコネクトの利用する機会が増え、結果として事故減少へとつながっていく。

トヨタ自動車コネクティッドカンパニー ITS企画部の山本信氏によれば「後付けで考えられるのは大きく二つあって、一つは車内LAN通信を行うCANに接続する方法で、もう一つはCANに接続しないで独自にヨーレートセンサーなどを搭載する方法」があるという。

前者は、セーフティセンスPを搭載している最新のCANを搭載したクルマが想定されるが、「他にもセキュリティがしっかりとしているCANであれば接続は可能」(山本氏)で、この場合は通信によってアクセルやブレーキの挙動までも追従できるCACC(Co-operative ACC)が可能となる。他にも「現在搭載されているITSコネクトのほとんどの機能が利用可能になる」(山本氏)という。ただ、この場合は対象となる車種がかなり限定される可能性が高い。

一方で後者は車両を問わず装着できる上に、システムとしても低価格化が期待できる。普及拡大を期待できるのはこのタイプだ。山本氏は「装備としてはヨーレートセンサー以外に、GNSS(GPS)によるロケーター機能を装備できればベスト」と話す。この場合、路側から情報が得られる“V2I”も利用可能となり、見通しが悪い交差点での右折や横断しようとする歩行者の存在も事前に把握できる。ただ、「右左折情報はCANからウインカーの動作を情報として受け取らなければならず、これをどう対応させるかが課題」(山本氏)という。

会場では、モントリオール市内を巡りながらITSコネクトのメリットを体感できるシミュレーターが出展されたほか、信号が切り替わるタイミングを見ながら効率よく走行できる「信号情報利用型アクセルガイド」をVRを使って体験できるコーナーも設けられていた。

《会田肇》

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