【SUPER GT 最終戦】GT300決勝…グッドスマイル初音ミクAMGの谷口信輝&片岡龍也が3年ぶりの戴冠

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GT300ドライバーズチャンピオンに輝いた谷口信輝と片岡龍也。
GT300ドライバーズチャンピオンに輝いた谷口信輝と片岡龍也。 全 13 枚 拡大写真

12日に決勝レースが開催されたSUPER GT 最終戦もてぎ。GT300クラスでは3位でゴールしたグッドスマイル 初音ミク AMGの谷口信輝&片岡龍也が3年ぶりにドライバーズチャンピオンの座に輝いた。最終戦の決勝レースを制したのはLEON CVSTOS AMGの黒澤治樹&蒲生尚弥。

ドライバーズチャンピオン獲得の可能性を残す4陣営がすべて予選8位以内という状勢から始まった決勝レース。ポール発進のシリーズリーダー、#4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝&片岡龍也/ヨコハマ=YH)は片岡がトップを守ったまま自身のスティントを終え、谷口へとバトンタッチする。彼らは3位でゴールすれば、ライバルの順位に関係なく自力で王座をつかむことができる。

GT300のルーティンピットストップにはタイヤ交換本数の違いや燃費による給油時間の長短などが絡み、ピットタイミングも幅が広くなりがちなことから、全車が後半担当ドライバーに交代し終えない限りは正確な順位関係が見えてこないのだが、形勢が判明した時点で#4 メルセデスは4番手。そして谷口が3台での3~5位バトルの先頭に出て、“安全圏”である3番手へとポジションを上げることに成功した。

レース終盤、トップは#55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一&S.ウォーキンショー/ブリヂストン=BS)で、2番手に#65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹&蒲生尚弥/BS)。どちらもタイトル争覇圏内のマシンだが、彼らがトップ2である状況なら、それがどう転んでも#4 メルセデスは4位でOK。3位を走っている以上、大きな不安はなかったといえる。もう1台の争覇圏マシン、#51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一&坪井翔/BS)が勝った場合は3位が必須となるが、#51 RC Fはこの頃6番手(最終結果も6位)。

優勝争いは最終盤に#65 メルセデスが#55 BMWを抜いてトップに立ち、今季2勝目をマーク。2位は#55 BMW。そして#4 メルセデスが3位でゴールし、GT300ドライバーズタイトルを掌中におさめた(チーム部門タイトルも併せて獲得)。

“初音ミク陣営”の谷口&片岡というパッケージでのドライバーズタイトル獲得は2014年以来3年ぶり。両選手にとっては通算3回目の王座獲得となった(谷口は11、14、17年、片岡は09、14、17年)。

GT300チャンピオン:谷口信輝のコメント
「今の気持ちは、ホッとしております。ポイントリーダーとしてもてぎにやって来て、それなりにポイント差もある状況でしたが、実際には(見た目の順位ほど)余裕などなく、何が起こるかは分からない状態でした。今日のレースに勝つことはできませんでしたけど、チャンピオンを獲れて本当にホッとしています。嬉しい、というよりは肩の荷が下りたような満足感がありますね」

GT300チャンピオン:片岡龍也のコメント
「チャンピオンが獲れて本当に良かったと思います。今季は開幕戦の優勝から始まって、毎レース(ハンデが重くてもそのなかで)スピードのあるクルマとタイヤで戦えたと思います。過去の自分の経験のなかでも、これだけに常にマシンパフォーマンスがある状態を続けられた年はないかもしれません。これでタイトルが獲れなかったらいつ獲る? という感じでしたね」

今季はメルセデスAMG GT3が全般に好調で、それだけにメルセデス勢の各チームはタイヤ戦争さらに本格化、という厳しい様相もあったが、そのなかで“ベテラン個性派高実績コンビ”が王座に辿り着いた。傍目から見るほどの余裕はなかったようだが、年間を通じて着実な王座への歩みを見せたシーズンだった。

元F1ドライバーの片山右京監督が指揮する「グッドスマイルレーシング&チーム右京」(初音ミク陣営)は、今季のスパ・フランコルシャン24時間レースに小林可夢偉を交えて参戦するなど、活動の幅が広がってきている。ファンの支援で成立するという独特のチーム背景をもつ存在でもあり、今後も様々な意味での飛躍に期待をかけたくなる陣営だ。もちろん、来季は彼らにとって初のGT300クラス連覇というチャレンジも待っている。

最終戦のGT300クラス決勝4位は#9 GULF NAC PORSCHE 911(J.レスター&峰尾恭輔/YH)。5位には#25 VivaC 86 MC(松井孝允&山下健太/YH)が入っている。

SUPER GTの2018年シリーズは4月7~8日に岡山国際サーキットで開幕予定。GT300クラスは来季も多種多様な車種による激戦が予想されるところだ。

《遠藤俊幸》

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