【カーオーディオ製品選びの傾向と対策】パワーアンプ編 その7…クロスオーバー

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
レインボウ・Germanium Four
レインボウ・Germanium Four 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオライフをさらに充実したものにしていただくべく、製品選びの“傾向と対策”を紹介している当コーナー。現在は「パワーアンプ」について検証している。今週は前回に引き続いて、「パアーアンプ」に搭載されている「クロスオーバー」機能について考えていく。

前回、「パワーアンプ」に搭載されている「クロスオーバー」には2タイプがあり、1つが“クロスポイント”の選択範囲が狭いタイプで、もう1つが“クロスポイント”の選択範囲が広いタイプだと説明した。そして前者の使い方も解説した。今週は、後者について説明しながら、これが搭載されている機種の強みを紹介していく。

さて、“クロスポイント”の選択範囲が広いタイプというと、その範囲は数値でいうと例えば、15Hzから5kHzくらい、というような感じになっている。つまり、フロントスピーカーとサブウーファー間のみならず、ツィーターとミッドウーファー間の「クロスオーバー」としても使えるのだ。

具体的には以下のような使い方が可能となる。4chパワーアンプを1台用意し、フロントchをツィーターにあてがい、例えば“クロスポイント”を4kHzに設定し“ハイパス”をかける(4kHzより上の信号だけをツィーターに送り込む)。リアchはミッドウーファーにあてがい、“クロスポイント”を4kHzに設定して“ローパス”をかける(4kHzよりも低い音だけをミッドウーファーに送り込む)、という鳴らし方もできるのだ。

つまり、4chアンプの1chずつを1つのスピーカーユニットにあてがうという“マルチアンプシステム”を、プロセッサーを用いずに完成させることが可能となる、というわけだ。

このようにすると、2chで計4つのスピーカー(右側のツィーターとミッドウーファー、左側のツィーターとミッドウーファー)を鳴らす時に比べて、パワーアンプを贅沢に使うこととなるので、結果、さらなる高音質が得られやすくなる。もしも、プロセッサーを使わずに“マルチアンプシステム”を組んでみたいと思ったら、選ぶべきパワーアンプは、“クロスポイント”の選択範囲の広い「クロスオーバー」を搭載したパワーアンプ、となるのである。

なお、“ハイパス”、“ローパス”に加えて、“バンドパス”も選択できるタイプであったなら、楽しみ方の幅はさらに広がる。“バンドパス”とは、信号の上側と下側の両方をカットできるフィルター、である。つまり、フロント3ウェイのスコーカーを“マルチアンプシステム”で鳴らすことが可能となる。または、ミッドウーファーに対して、ツィーターとの「クロスオーバー」とサブウーファーとの「クロスオーバー」を同時に掛けることも可能となる。

プロセッサーを用いずに、高度なシステム運用をしたいとなったら、“バンドパス”が可能か否かも、要チェック。

今週はここまでとさせていただく。次週も「パワーアンプ」選びの“傾向と対策”の解説を続行する。お楽しみに。

【カーオーディオ】製品選びの“傾向と対策” Part.2「パワーアンプ編」その7 “クロスオーバー”について

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. スズキ『エブリイ』が災害時は「シェルター」に、軽キャンピングカーの新たな可能性
  3. メルセデスベンツ『CLA』新型、第4世代「MBUX」にセレンスの会話型AI技術搭載
  4. トヨタ『ランドクルーザー』公式アイテム、2025年夏の新作発売へ
  5. 世界最強の2.0ターボ搭載車に幕、メルセデスAMG『CLA 45 S』最終モデルが登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る