東京商工リサーチによると、熊本市近郊でガソリンスタンドを展開する柏尾商店と関連の菊陽商事が11月1日、事業を停止し、破産手続きを申請した。負債総額は2社合計で約2億円。
柏尾商店はガソリンスタンドを複数経営。立て看板に小売価格を表示する無印安売り店の先駆けとして販売実績を伸ばし、ピーク時の1996年9月期には熊本市近郊に6店舗を構え、18億3110万円の売上高をあげていた。しかし、過度の安売り競争から利益確保に苦戦し、長期にわたり薄利推移が続いていた。この間、赤字店舗を閉鎖するなど経営合理化を進めていたが、最後まで営業していた本社店舗周辺も激戦区で、先行きの見通しも立たないことから、事業継続を断念した。
関連の菊陽商事は、立田給油所を経営し、過去には高濃度アルコール燃料の販売も手掛けていた。しかし、製品の販売停止により2003年に撤退。過当競争で本業のガソリンスタンド経営が低迷する中、柏尾商店に連鎖した。