8000万円 or 3000万円? ヤマハの最新クルーズ艇、2つのリッチな世界とユーザー像

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ヤマハ イグザルト36スポーツサルーン
ヤマハ イグザルト36スポーツサルーン 全 33 枚 拡大写真

金を積めば宇宙にも行ける時代。人をどこかへ連れてってくれる陸海空のハコはいろいろある。海を行く船の世界も、驚がくを軽く飛び越えるアッパーな世界があった。

【画像全33枚】

「ラグジュアリーってなんだっけ?」「人間が感じるリッチってなに?」…8000万円クラスの最新ボートで横浜港の洋上を滑っていると、そう感じてしまう。

「先進デザインと最高の品質を追求したサロンクルーザー」をうたう、ヤマハのプレミアム艇『イグザルト36スポーツサルーン』に身を委ねている。

この日はやや強い浜風。視界にはオンショアでチョッピーな波が連続しているのがわかる。が、このイグザルト36は、アンチ・ローリング・ジャイロのおかげもあって、ロールスロイスのようにジェントルに滑走する。

ヤマハが「かつてないデザイン・走り・居住性」を追求したイグザルト36スポーツサルーン。外観は、船の縁につくガンネルがないためか、新幹線や旅客機のように流麗に映える。

また船外機艇と違い、エンジンがボードの下に格納されているインボード艇であることから、リアデッキまわりもすっきり。キャビンからは、海辺に面したホテルの一室のような眺めが体感できる。

その心臓部分は、ボルボペンタ製5.5リットルIPS。この旋回性の高い2基のエンジンを、ジョイスティックで操る感覚は、おそらく空のエアバスシリーズと似た楽しさがあるかもしれない。

アッパークラスの社交場は、街中から水上へ

どんなクラスの人たちがこの最上級水上移動空間を手に入れて、どう使うか。今回、エスコートしてくれたヤマハボート横浜店の福岡輝芳氏に、同社イグザルトシリーズのユーザー像や活用シーンを聞いた。

「このイグザルトシリーズは現在、月1隻ペースで販売・製造中。10年間の累計で販売隻数80隻に迫る勢いで売れていて、来年の予約も埋まりつつある」(福岡氏)

「予想以上に売れている」というこのイグザルト、どんな人が購入し、どう使っているか。

「40~60代が中心。そのほとんどが現金一括。医師や弁護士、会社社長など。経営者などは、接待や社員交流の場として利用するケースが見られる」(福岡氏)

アッパークラスの社交場は、街中にあるのではなく、水上にあると。こうした最上級プレミアム艇は、イギリスやイタリアのメーカーもつくっているというが、「国内ではヤマハが圧倒的」という。

「ヤマハ発動機がメーカーとなって、各サプライヤーと共同開発した最上級のインテリアを構成し、信頼性の高いボルボ製エンジンを組んでいるところが認められている。スピーディーな部品供給やアフターフォローも、国内メーカーだからこそ」(福岡氏)

高性能スポーツカーな船外機艇の上級モデル『SR320FB』も
ヤマハ SR320FB
この日、イグザルト36スポーツサルーンとは別のキャラクターを持つスポーツクルーザーにも搭乗する機会を得た。

2016年にグッドデザイン賞を受賞した『SR320FB』。ヤマハでいう「スポーツボート」の最新版で、3000万円クラス。

2基の船外機を協調制御する独自操船制御システム「HELM MASTER(ヘルムマスター)」を国内初搭載。こちらもジョイスティックで横スライド、定位置旋回など想うままに操れるところがアドバンテージだ。

プレミアム艇のイグザルト36と同じくSR320FBの定員は12名。イグザルトと違うのは、船外機モデルでスポーツ性に振り切った点。艇体質量はイグザルト36の8トンに対し、SR320FBはそのほぼ半分の4トン。
ヤマハ SR320FB
8000万円クラスと3000万円クラスの2艇に乗り比べると、そのキャラクター違いは素人でもわかる。SR320FBはチョッピーな波を感じやすいけど、コンパクトなボディで操る楽しさは上かもしれない。

コックピットから後方を振り向くと、手元のジョイスティックの動きに正確に反応し、2基の船外機が連動して動いているのがわかる。旅客機のフラップやスポイラーの動きを思い出す。このあたりは、メカ好きにはたまらない。

その操る楽しさの肝となるヘルムマスター(ヤマハ船外機用操船制御システム)は、ボルボペンタと共同開発。

ジョイスティックモードに入れれば、レバー1本で横方向スライド移動や定位置での360度回転が片手で力を入れずにでき、離岸・着岸や狭水路、マリーナ内など狭いスペースでの操船が楽しくなる。

イグザルトとSR、2つの違ったホスピタリティ

こちらのスポーツ系はどんな人が買うのか福岡氏に聞くと、「両親にプレゼントしたりと、家族のなかで贈るシーンも見られる。2000万円前後の艇は、3世代で楽しめる移動空間として注目を集めている面もある」と教えてくれた。

社交場としてのイグザルト、ファミリー3世代で過ごすSR320。それぞれ違ったホスピタリティを持つヤマハ発動機のクルーザー。

2艇に搭乗して思ったのは、いつもと違った横浜の景色、心地よい水上の揺れなどはもちろん。立ちふるまいや話し方も、ちょっとだけ変わってくるから不思議。

この体験を機に、ひとつ決めた。プレミアム艇は買えないけれど、ヤマハボート免許教室で船舶免許を取得しようと。

《レスポンス編集部》

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