「後付サンルーフ」という選択肢…案外かんたん、再ブレークの兆し

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カーライフをもっと楽しくさせる…「後付サンルーフ」という選択肢
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かつて日本では、クルマの“三種の神器“というものが存在した。「本革シート」・「サンルーフ」・「カーナビ」がそれで、40歳以上のクルマ好きならきっと憶えていることだろう。

しかしミニバンブーム以降、クルマの“三種の神器“は「ツインサンルーフ」・「パワースライドドア」・「ツインモニター」に取って代わったという。

アメリカでの高級車の定義といえば、「本革シート」と「サンルーフ」は必須の装備ともいわれており「ステータスとしてクルマに装備するもの」として認識されている。



しかしながら、昨今の新車のラインナップを見ると、純正サンルーフをほとんど目にすることは無くなってしまった。車の生産台数に占めるサンルーフの装着率が、わずか数%という現状が続いており、軽自動車に至っては純正サンルーフが全く存在しないという、なんともクルマ好きには寂しい状況が続いている。

そこで、お気に入りの愛車に「サンルーフ」を取り付ける方法はないものか?と探してみた結果、「サンルーフを後付けする方法」にたどり着いた。



伺ったのは、欧州で絶大な人気を誇るドイツ・ベバスト社製のサンルーフを日本で展開する、レアバリュージャパン(東京都北区王子)の壁巣社長だ。

壁巣社長:「そもそも私たちは、1985年にグループ会社の自動車関連事業を行う部門としてカスタムカーの製作販売を目的として設立しました。市販の乗用車をベースに屋根を切り取ってオープンカーにしたり、ボディーを延長してリムジンにするボディー改造をしてたんですよ」とこれまでの歴史を語ってくれた。



なんとこの頃に開催された、第1回東京オートサロンに日産フェアレディZ(S130)を出展していたそうな。

壁巣社長:「もちろんボディーの改造には構造変更申請が必要で、1台1台手続きをして新しいナンバープレートを取得し納車となるわけですが、当時は趣味のクルマの構造変更は極めて稀でまさに“レアバリュー”だったんですよ」

社長が語るように、その社名にはしっかりとした歴史と理由が刻まれていた。
そして当時、リムジンの屋根に装着するサンルーフを探していた際、ベバスト社との出逢いがキッカケとなり、現在の主力商品「後付けサンルーフ」の展開に繋がるという。


◆再び注目を浴びる「後付けサンルーフ」

実はここ数年、再ブレークの兆しがあるという。

壁巣社長:「そもそも後付けサンルーフは80年代に大ブレークしていましたが、品質向上やバリエーションの増加、また1997年の規制緩和によって装着後の構造変更届が不要になってからここ数年、再ブレークの兆しがあるんですよ。第二次ベビーブーマーが家庭を持ち始め、行楽時のドライブ必須アイテムとして注目し始めたのがブレーク要因のひとつでしょう」とその理由を語ってくれた。




◆後付けとなると、天井に穴を開けたり取り付けが難しそうなんだけど....。

壁巣社長:「安心してください。昔のものより商品も進化して、シーリング処理で雨漏りの心配もなく、取り付けに関しては、半日から1日で完了できるんですよ!」

なるほど、欧州で絶大な人気を誇るドイツ・ベバスト社製のサンルーフとあって、海外の法規はもとより、ドイツのTUV認定を受けており、その安全性は折り紙つきだという。もちろん車検時の構造変更検査申請も不要なのも、ユーザーにとっては嬉しいところだ。




◆気になる取り付け方法は?

【手順その1】ルーフのカット
汚れや引っ掻傷を防ぐ為に、シーツ等大きめの布等を車内に敷く。テンプレートをルーフにあてがいテープで固定。テンプレートごとルーフをカットする。作業中はつい夢中になりがち。体重を掛かけてしまうとルーフが歪んだりするので注意。


【手順その2】内装材のカット
型紙を借り止めしてからケガキをする。内装材をいきなりズバズバ切り始めるとルーフとルーフライニングの間にルームランプのハーネスがあった場合に、傷つけてしまう恐れがあるので障害物を確認してからルーフライニングをカットする。



春・秋がベストシーズンと思いがちなサンルーフだが、実は冬場のサンルーフも実用性が高いのだという。

壁巣社長:「冬の車内はヒーターを使ったりと、ことのほか空気が汚れがちですよね。そんな時にサンルーフをチルトアップすればベンチレーションに効果的ですよね。ちょっと開けるだけで換気できて、しかも快適空間が得られるのが大きな魅力ですね」と教えてくれた。



動画のようにサンルーフを2つ取り付けることもできるという。特にルーフの面積が大きいミニバンやステーションワゴンには有効で、圧倒的な開放感を得られるだろう。


後付けサンルーフは、走り屋系・VIP系・ワンボックス系と車種を問わず人気があり、最近はミニバンへの取付需要が高まっているという。特に、純正設定がない車種のサンルーフ取付けは引合いがとても多く、キャンバストップ・サンルーフは、旧式フォルクスワーゲンオーナーやチンクやミニといった旧車オーナーからの問い合わせも多いという。



やはり丸目のクルマには、キャンバストップがよく似合う。今後カスタムとしても注目されそうだ。



◆意外と多いDIYでの取り付け

そもそも自分で取り付けできるのだろうか?取り付ける場所もないし...。実際のところどうなのだろうか?

壁巣社長:「ご自身で取り付けられる方は非常に多いですね。製品と取付に関する正しい情報をお伝えする方法としてeラーニングと呼ばれる動画での取り付け方法のサポートも行ってます。また、ご自身での取り付けが不安な方には、全国の販売取付店をご案内しています。また作業場所が無いという方は、弊社が運営するHollandia base(ホランディアベース)をご利用ください」とのこと。



なんとサンルーフ取り付け専用のガレージが用意され、必要な専用工具は使いたい放題のうえ、スタッフのサポートで初めてでも安心して取り付けができるという嬉しいサービス(有料)も用意されている。




そもそもこのガレージは、自分の車に自分で取付けたい、DIYで取付け作業そのものを楽しみたいといったポジティヴなユーザーの声に応えて生まれたサービスなのだそうだ。
ガレージに愛車で乗り付ければ、トレーナーがマンツーマンで取付け作業をサポートしてくれるので、DIYでサンルーフの装着ができるだろう。


◆Hollandia baseの設備と料金

・エアコン完備
・取付作業に必要な工具を完備
・利用料は43200円/(9:00-17:00)
 ※レアバリュージャパンオンラインショップより商品同時購入の場合、1日利用料金を無料サービス


◆豊富なバリエーション

ベバストサンルーフには、「ガラストップ」と「キャンバストップ」の2タイプがあり、さらに、ガラストップは「チルトアップのみ」と「電動式スライドタイプ」の2種類に分かれている。ラインナップは以下の通りだ。
好みに合わせていろいろな選択肢が用意されているので悩むところだ。


【後付けサンルーフ Hollandia100 II】
後付けサンルーフ Hollandia100


【後付けサンルーフ H300 Comfort】
後付けサンルーフ H300 Comfort


【後付けサンルーフ Hollandia300 DeLuxe】
後付けサンルーフ Hollandia300 DeLuxe


【後付けサンルーフ Hollandia400 DeLuxe】
後付けサンルーフ Hollandia400 DeLuxe


【後付けサンルーフ Hollandia 700 III Comfort】
後付けサンルーフ Hollandia700 Comfort

カーライフをもっと楽しくさせる…「後付サンルーフ」という選択肢

《カーケアプラス編集部》

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