タイヤメーカー向けなどで品質データの改ざん...東レ子会社「東レハイブリッドコード」

自動車 ビジネス 企業動向

またしても、自動車関連部品の素材メーカー不正が明らかになった。

東レは28日午前、子会社の「東レハイブリッドコード」(=THC/愛知県西尾市)が納品した自動車関連メーカーなどへの一部製品で、品質データの不正な書き換えがあることを明かした。

社名にもなっている車両用タイヤのタイヤコード(=補強材)や自動車用ホース・ベルト用コード、抄紙用コードなど約4万点を社内調査した結果、149件のデータ書き換えが発見された。合意した仕様から外れた規格外品について、顧客に渡す検査成績書で、素材の強さを示す強度値などの測定値を規格内に書き換えていた。

THCが昨年7月に実施した社員アンケートで、測定値の書き換えがあるという指摘があった。そのため同社と東レ製品安全・品質保証企画室が合同で聞き取りを行い、改ざんはTHCの前任・品質保証室長と前々室長が就任していた2008年4月~2016年10月の期間であることを特定した。その結果「規格内製品との実質的な差はない」(THC社)と判断した。ただ、別稿で詳細は記すが、この社内調査は、改ざんが行われた期間のすべての製品を対象としたわけではない。

タイヤコードは、タイヤの骨格であるカーカスや、その形状を維持するためのタイヤベルトに使われる。自動車用ホースは、ブレーキ、ラジエター、燃料、パワーステアリングなど車両の各所に使用されている。抄紙用コードは自動車関連とは離れるが、製紙の工程で紙をすくために使われる繊維のことだ。

同社はポリエステル製のタイヤコードで20パーセント、自動車用ホース・ベルト用コードで40パーセント、抄紙用コードでは80パーセントの業界シェアを占める。

《中島みなみ》

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