豪華でも扱いやすいく全面見直し…開発責任者【ホンダ ゴールドウイング 新型】

モーターサイクル 新型車
新型ゴールドウイング開発責任者の中西 豊さん(写真中央)。
新型ゴールドウイング開発責任者の中西 豊さん(写真中央)。 全 15 枚 拡大写真

ホンダは11月28日、新型『ゴールドウイング』の技術発表会を東京Honda青山本社ビルにて開催した。ゴールドウイングは、1975年発売の初代『GOLDWING GL1000』から現在まで累計生産台数約79万5000台を数えるホンダのフラッグシップモデル。

アメリカを主な市場としてデビューした後は長距離ツアラーとしての進化を続け、近年では2013年発売の『GOLDWING F6B』、14年発売の『GOLDWING F6C』と、ゴールドウイングを核としラインナップを拡充してきた。

ゴールドウイング(GL1800)は70を超える国と地域で販売され、使用環境のグローバル化が進むなか、ホンダはそれぞれの地でユーザーとの対話を重ねてきている。その結果から、ユーザーがゴールドウイングに求める価値観の変化や拡がりを推測。今回の新型開発へと至った。開発責任者の中西 豊さん(本田技術研究所 二輪R&Dセンター)は言う。

「“立派、豪華”であることが扱いやすさの阻害に繋がる場合はないか。“快適さ”が、ともすれば退屈に感じられることはないか。私たちにとって40年以上にわたる“The King”というテーマそのものに踏み込んだ再検討をしてきました」(中西さん)

「モーターサイクルならではの走りの高揚感や、見て、触れるたびに五感で感じられる上質さを飛躍的に向上させることで、より若い世代にも。また、より幅広いシーンにおいてライダーとパートナーともに最上のライディングプレジャーを提供できるよう、ゴールドウイングの刷新を図りました」(中西さん)

開発テーマは“二人の感動を一層の輝きと充実を。The Honda Premium Tourer”とし、その実現のために車体は、デイリーユースからロングツーリングまで幅広く使いこなせる、より軽量で高密度な新世代車体パッケージング。パワーユニットは、スムーズ&アグレシッブな新世代フラット6(水平対向6気筒)ユニット。スタイリングは、“Refined Shape Tension Style” 洗練された鋭さと張りのある面。制御・電装は、“Premium”を実感する先進装備。をテーマに、具現化に取り組んできたという。

フルモデルチェンジした新型では、新開発の水平対向6気筒エンジンや独自開発のダブルウィッシュボーンサスペンションなどを採用。日本では2018年4月にスタートする新販売網の『Honda Dream』で販売を予定。

また、トップケース付きを『GOLDWING TOUR』とし、これまで『F6B』としてきたトップケースのないバガースタイルを『GOLDWING』と、ネーミングも見直された。『GOLDWING TOUR』では6速MTと新開発の7速DCTが選べる。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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