【カワサキ Z900RS 試乗】蘇った現代のZ、その走りはスーパースポーツ並みだ!…佐川健太郎

モーターサイクル 新型車
カワサキ Z900RS
カワサキ Z900RS 全 15 枚 拡大写真

カワサキ『Z900RS』はかつての名車『Z1』が持っていた「操る悦び」を、最新技術で再現したレトロスポーツモデルだ。

【画像全15枚】

開発のベースとなったのは欧州向けストリートファイターの『Z900』。Z1風のエンジンカバーやシリンダーフィンが一見空冷のように見えるエンジンは、実は水冷並列4気筒で排気量も948ccある。最近流行りのトラス構造フレームに倒立フォークと水平にセットされたリンク式モノショック、そして4Pラジアルモノブロックにダブルディスクを採用するなど、装備は最新式だ。

試乗したのは本格的なサーキット。かなり寒い日だったが、軽いクランキングで始動すると大排気量直4エンジンらしい重低音が響き渡った。乗り味は軽快かつ俊敏で、スロットルの反応も鋭い。低速域から弾けるトルクで、1速で不用意にスロットルを開けると軽々とフロントアップしてしまう。その力量感は最高出力111ps/8500rpmのスペック以上に感じる。

サウンドチューニングされた4-2-1集合マフラーが奏でる高周波サウンドに包まれながらオートポリスの最終コーナーを駆け上がり、節度感のあるシフトをかき上げつつホームストレートを加速していくと、あっと言う間に理リミッターが効いてしまう。メーターの針はぴったり190km/hを示していた。

215kgの車重も体感的にはずっと軽く感じられる。コンパクトなエンジンとマス集中した車体、現代的な足回りによるバネ下軽量化の効果は大きく、高速コーナーの安定感もスーパースポーツ並み。しっかりとした車体剛性としなやかに路面をいなす前後サスペンションのマッチングも素晴らしく、サーキットレベルの全力走行でも何も不安がない。ブレーキも強力で扱いやすく、ABSやトラコン(KTRC)、スリッパークラッチなどの最新デバイスがライダー側のミスをある程度カバーしてくれるので、初めてのサーキットでもぐんぐんペースを上げることができた。

ストリートでも低速トルクが豊富でハンドル切れ角も十分あるのでUターンのような小回りも得意。軽快な車体と800mmと低めのシート、アップライトなライポジを生かして街乗りからツーリングも快適にこなせるはずだ。シート下のETC2.0車載器キットも嬉しい装備だ。

パワーと運動性能は紛れもなく現代のマシンだが、ズドーンと回るエンジンやぐっとくるサウンド、そして、伝統的な日本のネイキッドスタイルにはZ1のスピリットが宿っている。Z900RSまさに現代の「カワサキZ」と胸を張れる出来栄えのマシンだ。
■5つ星評価
パワーソース:★★★★★
ハンドリング:★★★★★
扱いやすさ:★★★★★
快適性:★★★★
オススメ度:★★★★★

佐川健太郎|モーターサイクルジャーナリスト
早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。(株)モト・マニアックス代表。バイク動画ジャーナル『MOTOCOM』編集長。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

《佐川健太郎》

佐川健太郎

早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。メーカーやディーラーのアドバイザーも務める。(株)モト・マニアックス代表。「Yahoo!ニュース個人」オーサー。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

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