都内死亡事故、50歳代が死者数を押し上げ…全国3番目の多さ

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交通安全運動の重点施策となった項目では、死亡事故も減ったのだが...(1日・中央区)
交通安全運動の重点施策となった項目では、死亡事故も減ったのだが...(1日・中央区) 全 1 枚 拡大写真

警視庁は4日、2017年中の都内の交通事故発生状況を公表した。事故による死者数は前年から5人増えて164人。全国3番目の多さとなった。

対前年比で増加したのは2014年以来。事故総数は15年、16年を超えて、事故死者数減少の針を巻き戻す結果となった。

昨年1年間の死亡事故で、最も特徴的なことは50歳代の犠牲者が急伸したことだ。前年比で13人増えて29人となった。65歳以上の高齢者による死亡事故は63人だったが、前年比では増減ゼロだった。75歳以上の死亡が3人増えたが、65~74歳の死亡が3人減った。高齢者の事故は全年齢別の構成比率では最も高い。しかし、全国的に高齢者の事故死者は徐々に減る傾向にあり、東京都でも、同じ流れにある。そんな中で、東京都の場合は、50歳代で犠牲者を増やしつつある。

年齢層別の比較では、中学生以下の死亡事故は前年比で1人増えたが6人だった。高齢社会の事故の主役は、子供ではなく大人ということになる。

事故の状態別でみると、歩行中の事故は全体の46.3%で76人。最も割合が高かった。しかも、前年より17人多くなっている。次いで25.0%はオートバイ乗車中の事故によるもので41人だった。前年比では1人増えた。自転車による死者は17.1%で28人。前年比で8人少なかった。飲酒運転による死亡事故は3件、前年比で4件少なかった。

総じて都内では、高齢者事故、子供の事故、オートバイや自転車の事故、飲酒事故と、交通安全運動の重点施策に掲げられた項目では、事故死者数を減らしている。死亡事故は重点施策以外のケースで増えている。

なお、都内の交通事故総数は3万2845件(前年比356件増)。負傷者数は3万8025人(前年比265人増)だった。

4日公表された数値は暫定値で、今後変わる可能性がある。警視庁は1月中にも、より詳細な確定値を明らかにする予定だ。

《中島みなみ》

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