ホンダ ゴールドウイング 新型、17年ぶり全面改良で「考え方を大転換した」…開発責任者

モーターサイクル 新型車
ホンダ・ゴールドウイング新型
ホンダ・ゴールドウイング新型 全 9 枚 拡大写真

ホンダは6気筒1800ccエンジンを搭載した最上位大型バイク『ゴールドウイング』を17年ぶりに全面改良し、4月2日から販売を開始すると発表した。価格は273万2400~331万5600円で、年間500台の販売を計画している。

新型ゴールドウイングの開発責任者を務める本田技術研究所二輪R&Dセンターの中西豊主任研究員は「ゴールドウイングは、大きくて立派で豪華であるということが最も重要であると我自身、思い込んでいた部分があったが、そうではないと、考え方を大転換した」と振り返る。

というのも「開発に先立ちお客様の声に耳を傾けたところ、ゴールドウイング開発の前提条件と一標榜してきた『The King』そのものの見直しを示唆するものとなった」からだ。

具体的には「立派、豪華であることを、大きくて重いという扱い難さの言い訳にしていないか。また快適さはともすれば退屈さになっていないか」といった点を中西氏は明かす。

そこで新型ゴールドウイングでは「操って乗ることを楽しむ、その楽しめるを最上位において、それができるかできないかで、いろんな装備を絞ってみたり、不要な部分をそぎ落とす」ことにチャレンジした。

その結果、新型は先代比で38kgと約1割軽量化を実現、中でもエンジンは「排気量自体変えていないが、ボア、ストロークのサイズをすべて変えた。コンロッドなどの材料もミリ単位で詰めた」という。

新型ゴールドウイングは車体の軽量化に加えて、乗り心地の向上のためダブルウィッシュボーンフロントサスペンションを新たに採用している。中西氏は「上質な車を造りたいというのがまずあった。もっと上にいこうと思った時に、従来のテレスコピックサスの形式では立ち行かなくなった」と、その背景を語る。

「従来はストローク機能と操舵機能が一体であるのに対し、新しいゴールドウイングのフロントサスはストローク部と操舵部を分けた構造になっている。さらにアームに対するタイヤの取り付け方向を90度変えて独自の構成とした」と解説。

さらに「ダブルウィッシュボーンサスとすることでフロントタイヤのクッションストロークの軌跡を地面に対しより垂直方向に設定することを可能とし、フロントタイヤ後方とエンジンのクリアランスを最少にした。その分、エンジンの搭載位置を従来に比べ24mm前方に寄せ、これに伴いライダーとパッセンジャーの居住スペースを維持したまま、乗車位置を従来比36mm前方に移動させた」結果、高速巡航時の安定感と運動性能の両立を図ったとしている。

その上で中西氏は「これらにより新しいゴールドウイングは空飛ぶじゅうたんのような快適な乗り心地をライダーとパッセンジャーに提供する。同時に軽快なハンドリングとよりコンパクトな車体による新次元のファンライドを実現した」と強調していた。

《小松哲也》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 40アルファードの静粛性が一変!調音施工で快適性が飛躍的に向上
  2. トヨタ カムリ 新型、全車ハイブリッドに…今春米国発売
  3. 【ホンダ N-BOX 新型試乗】アイデアの詰まった使い勝手はまさに「ニッポンの国民車」だ…中村孝仁
  4. レゴ ブロック初心者再び! セナが愛用した「マクラーレン MP4/4」を組み立ててみたら感激した
  5. シトロエンの新デザイン採用、『C3エアクロス』新型を欧州発表
  6. トヨタ堤工場、2週間生産停止の真相、『プリウス』後席ドア不具合で13万台超リコール[新聞ウォッチ]
  7. [15秒でわかる]トヨタ『4ランナー』新型…オフロード仕様のTRDプロを設定
  8. ジムニー愛好者必見! ベルサスVV25MXが切り拓く新たなカスタムトレンドPR
  9. トヨタ『ランドクルーザー250』発売、520万円から…特別仕様車も
  10. レクサス『GX』通常販売は今秋に、先行して100台を抽選販売へ 価格は1235万円
ランキングをもっと見る