ネクスティエレクトロニクスのブースには、前2輪の3輪自動車リバーストライクが展示されていた。同社はトーメンエレクトロニクスと豊通エレクトロニクスという電子部品の専門商社が昨年合併して設立されたものだ。
リバーストライクは、市販モデルを改造してEV化している。説明員によればフォークリフト用のモーターを利用し、マウントするにあたってフレームも加工していると言う。パワーコントローラーや充電器、制御ソフトなどは自社で開発し、扱い商品である半導体を組み合せて、システムを作り上げている。気になる動力性能は、最高速度は100km/h(巡航できるのは75km/h)、1充電あたりの航続距離は160kmほどとか。
同社はNECエナジーソリューションズの産業用リチウムイオンバッテリー、ALMシリーズの日本で唯一の正規代理店となっているため、このリバースとライクにもこのALMシリーズが搭載されているのかと思ったら、電圧の関係もあって動力用には他のリチウムイオンバッテリーを搭載しているそうだ。しかし電装品などの補機類系統にはALMバッテリーが使われている。
側車付き軽二輪として登録されているため、2人乗りで公道を走行できる。マイクロEVの法整備が進まない状況にあって、2人乗りのEVを作るには最適な方法の1つだろう。
同社では単に部品を供給するだけでなく、ハード/ソフトの開発や設計、技術ソリューションに生産やロジスティックスまで受託できる体制が整っている。この試作マイクロEVはそうした技術力、開発力のデモンストレーションなのだ。機が熟せば、こうしたモビリティの開発を受託し、供給できるというアピールなのだ。