自動運転車、欧州では過半数が購入を検討…矢野経済調べ

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トヨタの最新の自動運転実験車(レクサスLSベース。参考画像)
トヨタの最新の自動運転実験車(レクサスLSベース。参考画像) 全 6 枚 拡大写真

矢野経済研究所は、日米欧における自動運転の消費者ニーズ調査を実施、その結果を「2017 日米欧における自動運転の消費者ニーズ調査」にまとめた。

調査は日本、米国、欧州の自動車免許を保有して1年以上経過し、週2回以上運転する20歳以上の男女2000名(日本500名、米国500名、ドイツ400名、英国300名、フランス300名)を対象に、2017年9~10月の期間、インターネットアンケートで行った。

自動運転に対する期待と購入意欲について(単数回答)は、日米欧(ドイツ/英国/フランス)ともに、期待しており購入したい、もしくは購入を検討したいと回答した割合の合計は40%を超える。中でも欧州が最も高く、「大いに期待しており購入したい」が19.0%、「期待しており購入を検討している」が34.3%と合計で53.3%だった。

一方、米国では「期待していない」「無い方が良い」の合計で26.0%、欧州では同22.8%と、2割を超える否定派も存在する。日本は15.6%にとどまっているものの、米欧と比較して「どちらとも言えない」との回答比率が43.4%と高い。米欧と比較すると、自動車を運転する頻度も高くなく、月間走行距離も短いことから、自動運転に対してそれほどの需要を感じていない自動車ユーザーが多いことが示唆される。

自動運転を活用したい運転用途(想定される利用シーン)について(複数回答)は、日本は旅行・レジャー・帰省が40%でトップ。米欧でも30%を超えており、欧州では40%に近い。米国で最も高かったのが日常生活(買い物)で43.2%。日常生活は日欧でも30%を超えている。欧州でのトップは体調不良・疲労・寝不足時で38.6%だったが、旅行・レジャー・帰省(37.0%)、日常生活(36.7%)と、上位3項目にそれほど差異はない。

自動運転中に車室内で何をしたいかについて(複数回答)は、日本は仮眠の47.0%が最も高い。米欧は同乗者との会話や打合せが最も高く、米国は49.8%、欧州は57.9%だった。。日本で最も多かった仮眠については、欧州では41.8%で2番目に回答が多いが、米国では27.0%と最も低く、「仕事(PCの操作)」27.2%とほぼ同等だった。

高速道路走行を前提とした自動運転システムにどの程度の費用をかけるかについて(単数回答)は、2014年の調査結果と比較したところ、日本では大きな変化は見られなかったが、米欧では10万円以上を支払うとする回答比率が上昇し、5万円未満の割合が減少。特に欧州では約10ポイントと大きく低下している。一方で10万円以上の割合が上昇。50万円以上については米国で2.8%から8.3%、欧州は0.6%から3.7%に上昇している。高速道路の自動運転システムが現実味を帯びるなか、米欧ではある程度の費用を負担しても利用したいとする自動車ユーザーが増えていることが示唆された。

《纐纈敏也@DAYS》

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