【グッドイヤー エフィシエントグリップ パフォーマンスSUV 試乗】ハンドリング向上は「ビード」に秘密あり…丸山誠

試乗記 輸入車
エフィシエントグリップ パフォーマンスSUV
エフィシエントグリップ パフォーマンスSUV 全 14 枚 拡大写真

最近はSUVの人気が高まっている。これは国内市場の傾向だけではなく、世界的な傾向で特に北米市場ではプレミアムモデルが売れている。

それに伴って需要が拡大しているのがSUV用タイヤだ。グッドイヤーもSUV用タイヤ『エフィシエントグリップ パフォーマンスSUV』を2月1日から発売する。従来設定されたていた「エフィシエントグリップSUV HP01」は併売され、プレミアムSUV用に今回のパフォーマンスを用意するという位置づけだ。17から20インチをラインナップし、サイズ数は25サイズだ。

エフィシエントグリップ パフォーマンスSUVのネーミングどおり、オンロード性能を重視したプレミアムSUV用のハイパフォーマンスタイヤだ。試乗車もそれに合わせてレクサス『RX450h』とボルボ『XC60』が用意されていた。

まずはRX450hで騒音試験路を走ると、荒れた路面を通過しても室内に侵入するロードノイズが小さいことがわかる。ハイブリッドのためもともと静粛性が高いクルマのため、ロードノイズが大きいタイヤを選ぶと余計に目立ってしまう。その点、ざらついた耳障りなノイズが少なく、高周波音もよく抑えられていて静かなタイヤだ。

従来のHP01よりパターンノイズは9%も小さくなっているという。これはショルダーブロックの大きさとピッチを最適化したことでノイズを低減させている。静かさを求めるプレミアムSUVのユーザーを満足させる仕上がりだ。

スラロームとダブルレーンチェンジを試したが、重量級SUVでもしっかりとしたハンドリングだった。RX450hは比較的ゆったりとした挙動を見せるモデルだが、ステアリングを切り始めると素直にイン側にノーズが向く。旋回時にも接地感がわかりやすく、ダブルレーンチェンジでも腰砕け感がない。

ハンドリングが向上したのは「ビード」に秘密があるという。通常は四角形のビードを使っているが、パフォーマンスは六角形に変更したことでリムの接地を最適化でき、ハンドリングが14%向上した。中立付近の手ごたえもあるためクルマの動きに落ち着きが感じられた。

XC60に乗ると、こちらは比較的ハンドリングがスポーティでステアリングの操舵感も軽い。そのためダブルレーンチェンジで素早いステアリング操作をすると、一気に向きを変え、スポーティモデルのような鋭い動きを見せる。そんな激しいステアリング操作にもかかわらず、レーンチェンジ後の収束が容易でコントロール性が高く、腰砕け感もない。基本的に素直な動きを見せるタイヤだが、スポーティな走りも十分にこなせる。

プレミアムSUVにおススメできるタイヤであることはもちろん、このフィールならミドルクラスSUVに装着してもハンドリングや静粛性に満足できるはずだ。

丸山 誠|モータージャーナリスト/AJAJ会員
自動車専門誌やウェブで新車試乗記事、新車解説記事などを執筆。キャンピングカーやキャンピングトレーラーなどにも詳しい。プリウスでキャンピングトレーラーをトーイングしている。

《丸山 誠》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ダイハツ滋賀・大分工場、部品供給不足で稼働休止…7月8-11日
  2. 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』が日本導入…6月の新型車ランキング
  3. クーペSUVに進化! アルファロメオ『ステルヴィオ』次期型を完全プレビュー
  4. トランプ関税に「ジタバタしない」姿勢のトヨタも、米国市場で7月1日から値上げ[新聞ウォッチ]
  5. 「クラシックmini」がレストモッドで蘇る! 限定生産で約1490万円から
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る