自転車の「著しいながら運転」で歩行者を死亡させた女を書類送検

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度を超えた「ながら状態」で自転車に乗り、歩行者に衝突する事故を起こして死に至らせた女が書類送検された。容疑は重過失致死、自転車であってもその被害は軽視できないと警察は判断したようだ。

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昨年12月、神奈川県川崎市内でスマートフォンを操作しながら電動アシスト式の自転車に乗り、前方を歩いていた高齢女性をはねて死亡させた20歳の女について、神奈川県警は15日、重過失致死容疑で書類送検した。

神奈川県警・麻生署によると、問題の事件は2017年12月7日の午後3時15分ごろ発生している。川崎市麻生区上麻生2丁目付近の市道を歩いていた77歳の女性に対し、遊歩道から進行してきた電動アシスト式の自転車が衝突。女性は転倒した際に頭部を強打して意識不明の重体となり、近くの病院へ収容されたものの、回復することなく2日後に死亡した。

自転車に乗っていた20歳の女は左手にスマートフォンを持ち、右手には飲み物の入ったカップを持っているなど、両手が塞がっていてブレーキがただちに操作できない状態だった。さらには左耳には音楽を聴くためのイヤホンが入っていたほか、スマートフォンをポケットに入れようと下を向いた状態で運転を続け、前方を注視していない状況で女性に衝突したものとみられている。

警察の聴取に対して女は「衝突するまで歩行者の存在に気づかなかった」などと供述しており、警察では「著しいながら運転」が事故につながったものと判断。女を重過失致死容疑で書類送検した。容疑については大筋で認めているという。

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左手にスマートフォン、右手に飲み物の入ったカップを持つなど、無理な姿勢での運転だったとみられるが、そうした状態でも速度が出てしまったのは事故を起こした自転車が電動アシスト式で、こぎ出し時の初速アシスト量が多いタイプだったからとみられる。加害者の立場になることを想起しにくい乗り物ではあるが、自転車であっても場合によっては相手を死に至らせることはあるのだ。

《石田真一》

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