サービス世界大会で金メダルを獲りに行く…アウディジャパン社長[インタビュー]

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アウディジャパンの斎藤代表取締役社長
アウディジャパンの斎藤代表取締役社長 全 5 枚 拡大写真

世界規模でおこなわれるアウディのサービス技能コンテスト「Audi Twin Cup」。その日本代表を決める「Audi Twin Cup 2017 Japan Final」が2月14日に大阪で開催された。そのイベントに込められた意味、そして日本法人として期待することを会場でアウディジャパン代表取締役社長の斎藤徹氏に伺った。

----:アウディジャパンがツインカップを開催する狙いはどこにありますか?

斎藤:日本の自動車マーケットにはたくさんのブランドが乱立していて、国産車も強く、お客様にアウディブランドに振り向いてもらうには相当のことをしなければならない。クルマそのものの魅力も重要なのに加えて、販売会社もクオリティを上げて仕事をすることがお客さんにとっては大切なことです。

日本のマーケットはいま以上に成長するのは難しいので、いまアウディにお乗りいただいているお客さんをどうつなぎとめるか。いかにお客様にアウディに乗り続けていただくか。そのためにはお客様の満足度を高めないといけません。

アウディのお客様は非常に目が肥えていて、クルマだけでなくサービスに対してもかなり期待している。かなりの水準のいい仕事をしないと満足してもらえない。だからサービスのクオリティを磨いてくことが重要です。

----:サービスの底上げが狙える、と。

斎藤:もうひとつは現場のモチベーション。ツインカップはアウディのサービス技能の大会で、最終的には世界大会もある。サービスの現場はともすれば単調な毎日になってしまいます。そんななか、コンテストに目標をもって参加し表舞台に出ることでモチベーションを上げることにもつながりますよね。

----:確かにそうですね。

斎藤:そして競技は、毎年変わっていくんですよ。設問が。いまはクルマが電子の塊みたいになってきて、サービスの仕方も変化した。修理の内容は電子的なことが多いのです。だから故障診断がとても大切で、それに応じてメカニックに求められる資質とかスキルも変わってきている。それがツインカップの課題にも反映されているんですよ。技能をアップデートしていくためにも意味のある大会だと思っています。

----:昨年は世界大会で3位に入賞しました。

斎藤:参加者には本当に真面目に真剣に取り組んでいただいています。今年は650人を超える参加者がいて。昨年世界大会で3位に入った影響もあってみなさん力が入っている。世界大会に参加する選手に関しては、アウディジャパンもしっかりバックアップしてチームジャパンとして金メダルを取りに行く気持ちで向き合います。

世界大会はさらに難易度があがるので、代表に選ばれたチームは強化合宿を実施。普段の仕事をしながら準備しなければいけないので、みなさん大変だと思います。でも、必ず血肉になりますから。

----:ツインカップを通して、参加者にはどんな形でアウディに貢献していくことを期待しますか?

斎藤:診断が大事といいましたが、メカニックは今まで以上に知識労働者になりましたよね。だから自分で動いて解決していく力が大事。求められている。ツインカップは自分たちで考えてチームワークで解決していく、そういうレベルアップを図ってもらいたいと期待しています。

《工藤貴宏》

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