【VW アルテオン 試乗】VWが放った最新プレミアムカー…島崎七生人

試乗記 輸入車
フォルクスワーゲン アルテオン R-Line 4MOTION Advance
フォルクスワーゲン アルテオン R-Line 4MOTION Advance 全 9 枚 拡大写真

現行の『パサート』に対しホイールベースは45mm長く、全長で80mm、全幅で45mm『アルテオン』のほうが大きい。ボディサイズから見ても、しっかりとVWのフラッグシップである。

かつての『CC』の後継車とすれば、最大の違いは4ドアクーペからハッチバック付きのファストバックスタイルに一新された点。アウディはもとより本国ドイツではオペルもファストバックの用意があるほどで、今やプレミアムカーとして記号化している感がある。

“着飾りません、フォルクスワーゲンですから”とはカタログの中に出てくるキャッチコピーのひとつ。とはいえデザインこそシンプルだが、フロントマスクのメッキの使用量はやや多め。初代『ゴルフ』の頃GLEのグリルがメッキで縁取りされているのをワザと黒くしたいと思った世代、趣味の人間の目には絢爛豪華に映るが、これも現代のプレミアムカーらしさの表現なのだろう。

日本仕様は「R-Line 4MOTION Advance」ということで、外観は凄みが増し、性能も高い。この1タイプのグレード選定からして自ずとトップモデルを求めるユーザーをターゲットにしたことがわかる。走りはゴルフでいえばザックリとだが“R相当”の印象で、乗り味は引き締まっており、280ps/35.7kgmの性能を引き出す2リットルターボ(+7速DSG)は、低速ではスムースにクルマを走らせ、モードの切り替えとアクセルワーク次第では、切れ味の鋭い走りがどこまでも体感できる。トップモデルであることは理解できるとして、よりしっとりと穏やかな走りを想像しつつR-Line以外の仕様、パワートレーンでも乗ってみたいとも思った。

装備類はエンターテイメント系、安全支援関係などをフル装備。室内空間は外観から想像する以上に広々としており、とくに後席はシート座面こそやや硬めだが背もたれの角度は寝過ぎておらず快適で、ベルトラインが水平に後ろまで引かれているためサイドウインドの視界も広いのがいい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 父親への贈り物に“16万針の刺繍”で飾ったロールスロイスを…世界に一台の『ファントム・ダンテル』公開
  2. 「これは欲しくなる!」ランチア『イプシロン』のスポーツグレード登場に日本のファンも注目
  3. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  4. スバル唯一の海外工場、米SIAが生産600万台達成…今秋生産終了の『レガシィ』ラインオフ
  5. 大阪府警の白バイ、2025年度も「隼オイル」継続採用…過酷な環境でも安定した性能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る