豊田通商など、自動車の樹脂リサイクル実証事業を開始

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自動車由来樹脂リサイクル可能性実証事業の流れ
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豊田通商は2月28日、矢野経済研究所および、いそのと共同で、自動車由来樹脂リサイクル可能性実証事業を本格的に開始すると発表した。

自動車に使用されている樹脂は、取り外しのコスト高や、経年劣化、物量確保の難しさなどから、再生樹脂として利用されず、焼却時に熱を回収するサーマルリサイクルが主流となっている。現在、自動車に採用されている樹脂の重量比は、2011年と比較して約12%程度増となっており、発生するASR(自動車破砕残さ)のうち樹脂部品が占める割合は約33%。今後、自動車の軽量化が進むことで樹脂の使用増が見込まれ、最適なリサイクル方法の開発が課題とされている。

実証は、使用済自動車に含まれる樹脂部品・素材を可能な限り素材としてリサイクルし、持続可能な形で資源の有効利用を行うための課題抽出およびその解決策の検討を目指す。仮にASRが10kg/台削減されれば、ASRリサイクル費用が約18%削減されることになり、リサイクル料金のユーザー負担軽減にもつながる。

実証事業期間は、2017年度から2019年度の3か年を計画。初年度となる今年は自動車メーカーにて選定された候補部品について、中部地区の協力解体業者で使用済自動車約1000台の解体、部品取り外しおよび異物除去にかかわる工数や解体時の課題を抽出し、豊田通商がデータを収集する。また、品質検証では、取り外した樹脂部品の劣化度合等をいそので検証し、得られたデータおよび解決すべき課題のまとめを矢野経済研究所にて実施。来年度以降は、効率的な解体方法などの取り外し工数の低減を検討するほか、新たに輸送時のコスト低減方法などを検討する。

《纐纈敏也@DAYS》

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