【ホンダ ヴェゼル 試乗】納得の実用性と、安全支援機能の確かさ…島崎七生人

試乗記 国産車
ホンダ ヴェゼル HYBRID Z Honda SENSING 4WD
ホンダ ヴェゼル HYBRID Z Honda SENSING 4WD 全 9 枚 拡大写真

2013年12月の登場以来、今年1月までに累計31.1万台を販売したという『ヴェゼル』。今年2月にマイナーチェンジを受け、外観では直列のLEDヘッドランプが採用されるなどした。

が、肉眼ではわからないほど(!)のルックスの“変化感”の小ささは、このクルマの人気ぶりの裏付け、なのだろう。試乗車は新色のオーロラアメジスト・メタリックで、この色もまたヴェゼルならではのシックな大人の世界観を表現しており、似合っていると思えた。

試乗車のインテリアには、オプションの本革シートが装着されていた。表皮のレザーがほどよい厚みのあるもので、変則ダイヤ柄のパターンと相まって上級車のような風合いが味わえる。電動調整機能も備えるが、高さ調整が座面の前後個別にできるのがいい。この本革シートは3万7800円の追加とはなるが、犬などペットを乗せるご家庭では、ファブリックよりも抜け毛の掃除がしやすいメリットもある。

いっぽうで後席は、外観から想像される以上のゆとりのある居住スペースが確保されている。さらにダイブダウンさせると着座状態の座面より低く畳まれる設計だから、たっぷりと荷物を積み込みたいユーザーのはありがたい。

乗り味は、試乗車が下ろしたばかり、1000kmプラス程度の新車だったせいか、乗り始めこそ足回り全体に渋さを感じたものの、距離を伸ばすに連れ、安定感はそのまま明らかにしなやかさが増すのを実感した。今回の試乗では山岳エリアの国道も流したが、Honda SENSINGの前走車追従、車間距離保持、車線維持、ブレーキングなどの支援が、連携しながら自然に機能してくれること、安心感が高いことも確認できた。

1.5リットルガソリンエンジン+モーターのハイブリッドと4WDによる走りは、1390kgの車重に対しまったく不満を感じずに済むものに思えた。何よりコンパクトなボディが扱いやすく、実用的なクルマだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ジクサー250 試乗】250ccでダントツにリーズナブル! この手軽さと奥深さはスズキ随一の仕上がりだ…伊丹孝裕
  2. 「最初からこれが欲しかった」レクサスの特別な『LBX MORIZO RR』限定発売に、SNSで反響
  3. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  4. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  5. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る