JR東海が2018年度の重点施策を発表…ハイブリッド式特急型気動車の試作車を新製

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今年度中に試験走行車が新製されるという、ハイブリッド式次世代特急型気動車のイメージ。
今年度中に試験走行車が新製されるという、ハイブリッド式次世代特急型気動車のイメージ。 全 3 枚 拡大写真

JR東海は3月22日、2018年度の重点施策と設備投資計画を発表した。

安全・安定輸送の確保を最優先とし、東海道新幹線ではN700Aの追加投入や、全列車を最高285km/hとするダイヤの検討、N700S確認試験車の走行試験を進めるとしている。設備投資の総額は連結で5240億円、単体で4950億円となる。

東海道新幹線では、地震ブレーキの停止位置短縮化が図られたN700A(3次車)16両編成7本を投入。既存の52編成にも、3次車と同様の特徴を付加する改造工事が施される。

3月20日から新技術の性能を試す確認試験車の走行試験が開始されている、次世代の新幹線車両・N700Sについては、高速鉄道では初めて採用されたバッテリー自走システムによる走行試験を9月頃から実施。10月頃からは16両編成を8両編成に短縮した走行試験も開始するとしている。

一方、在来線では、現行のキハ85系特急型気動車に代わる、ハイブリッド式特急型気動車の試験走行車を新製する。

安全対策では、可動式ホームドアの設置工事が進められ、東海道新幹線新大阪駅では、2022年度の完了を目途に20~26番線で実施。在来線では東海道本線・中央本(西)線金山駅で秋頃までに実証実験を行なう。

また、東海道新幹線では、より安全性の高い方式を採用した脱線防止ガードを全線に設置する。

地震対策としては、駅の吊り天井脱落防止対策や、名古屋工場などの建替・耐震補強工事を推進する。

サービス面では、在来線に駅ナンバリングを導入するとともに、ウェブサイト上で新幹線・在来線列車の走行位置や遅延、新幹線各駅の発車状況といった情報提供を行なう。

ICカード乗車券『TOICA』については、2019年春に利用エリアを東海道本線柏原~醒ヶ井(さめがい)間、御殿場線下曽我~足柄間、関西本線南四日市~亀山間に拡大する予定となっており、そのための準備が進められる。

建設中の中央新幹線品川~名古屋間については、「安全、環境、地域との連携を重視し、沿線各地で工事を着実に進めます」としている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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