【ホンダ シビックセダン 試乗】走りもスタイルも“なめらか”がキーワード…島崎七生人

試乗記 国産車
ホンダ シビックセダン
ホンダ シビックセダン 全 12 枚 拡大写真

ハッチバックがイギリス生産なのに対し、日本向けセダンは埼玉・寄居工場での生産。とはいえどちらも新世代プラットフォームを採用し、2700mmのホイールベースは共通、全長はセダンのほうが130mm長く、車重は50kg軽い。

乗ってみると、路上に出て走り出した瞬間から、しっとりとなめらかな味わいを感じた。

タイヤがハッチバックが18インチなのに対しセダンは16インチ(215/55R16 93VのミシュランPrimacy3、ドイツ製)と違いがあるが、“久々にミシュランらしい”と感じる、トレッド面のアタリが優しくタイヤ全体がしなやかなタッチも、乗り味に貢献しているように感じた。ハッチバックはいかにもボディの剛性が高い印象だが、セダンは、構造以外にも製造工程上で何か違いがあるのかどうか、いい意味でゆったりとしており、それが独特の乗り味を出している。とろっ!としたステアリングフィールも、乗り味とマッチしている。

エンジンはハッチバックと同じ1.5リットルターボ+CVTながら、173ps/220Nmの専用スペック。これもターボとはいえセダンらしくなめらかなパワーフィールを発揮し、運転しやすく快適性が高い。

ファストバックのルーフラインだが、後席はゆったりと身を委ねる姿勢で座ることができ、シート座面の高さ、前後長もちょうどいい。頭上空間も必要程度のクリアランスを確保している。トランクは外観から想像すると「あるのか!?」と思えるほどだが、リッドを開けて覗き込むと、相当奥行きが深く“これぞセダンのトランク”と胸を張っていいほどの容量だ。

ドアガラスとボディとの段差を少なくしたスタイリングもなめらかで、ハッチバックよりゴツつき感が少なくていい。ひと頃の『アコード』相当の、扱いやすく、実用的なセダンだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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