燃費計測データの書き換え問題について社内調査を続けているスバルは、「月内の報告はない」と、回答した。
同社は昨年10月、無資格者による完成検査が明るみに出て以来、社内調査から弁護士の第三者調査に切り替えて、真相の究明を行ってきた。その過程で別の疑いが浮上した。それが燃費や排ガスデータの書き換えの疑いだ。今回の報告は、このデータ改ざんの事実関係で、年度内に明らかにされるはずだった。
今年1月の10社ほどのメディアとの懇談で、一連の不正について年度内決着を目指した吉永泰之社長が期限を切った。3月2日の社長交代を主な内容とする人事会見の中では、従業員証言でしかなかった疑いについて「燃費計測でデータの書き換えがあった」(吉永氏)と認めたが、その詳細については「調査中」として明言を避けた。吉永氏は会見では提出期限を明言しなかったが、改ざんの中身によっては、再びスバルの信頼を揺るがすことになる。
すでにいくつかのメディアは、具体的な車種名を挙げるなどして改ざんの事実を報じている。
同社広報部は報告の時期について「(調査の)最終段階あることは間違いない」と語るが、同時に「4月第一週になるか、第二週になるかわからない」と話す。
「完成検査の調査でも社内調査から第三者による調査に切り替えた時点で、様相が異なることができていた。今回がそれと同じとは言えないが、細かい詰めの段階で裏付けなどを進めている」(広報部)