クロスオーバーで“位相を合わせる”[サウンドチューニング大辞典]

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セパレートスピーカーでは、ツィーターとミッドウーファー間の“位相合わせ”が非常に重要。
セパレートスピーカーでは、ツィーターとミッドウーファー間の“位相合わせ”が非常に重要。 全 1 枚 拡大写真

クルマの中で良い音を楽しもうとするときのキーポイントの1つとなる、「サウンドチューニング」について解説している当コーナー。現在は「クロスオーバー」をテーマにお贈りしている。その第11回目となる当回は、“位相”について考えていく。

“位相”という言葉を聞いたことがあるだろうか。この言葉は何を表しているのかというと…。

結論から入ろう。“位相”とはズバリ、「音波のタイミング」だとイメージしてほしい。

音は周期的な運動を繰り返しながら空気中を進んで行く。まったく波が立っていないプールに石を投げ入れたとき、水面を波紋が広がっていくが、音も空気中を波紋のような動きをしながら進んでいく、とイメージしてほしい。波は一旦盛り上がり、そして盛り下がり、また水位ゼロの地点に帰ってくる。この1回の動きが“1波長”であり、この動きが1秒間に何回行われるか(何周期するか)が、“周波数”、というわけだ。

この、“音波”の動きが“位相”だと思っていただきたい。で、“位相”は、セパレートスピーカーで音楽を聴くときに問題となる。1つのスピーカーで音楽を再生しているときには、“位相がズレる”ことはない。しかしセパレートスピーカーとなり、音の出所が2箇所となると、“位相がズレる”、ということが起こり得る。

“位相がズレる”、つまりは“音波のタイミングがズレる”と、音楽の心地良さがスポイルされていく。そしてもしも音波のタイミングが完全に真逆の状態(逆相)となると、音の打ち消し合いが発生してしまう。

で、「クロスオーバー」調整において“スロープ”を切り替えるとき、“位相”の変化が伴われる(音波のタイミングがズレていく)。なので「クロスオーバー」機能では「正相・逆相」が切り替えられるようになっている。“スロープ”を動かすことによって変化する“音波のタイミング”を、“正相・逆相”を切り替えながら合わせていく、という作業が必要となるのだ。

今週はここまでとさせていただく。次週は“位相の合わせ方”を解説していく。お読み逃しなく。

【サウンドチューニング大辞典】第2章「クロスオーバー」その11「“位相を合わせる”とは!?」

《太田祥三》

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