気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2018年4月11日付
●加計「首相案件」発言メモ、愛媛県職員、秘書官面会、備忘録(読売・1面)
●VWのCEO交代の見通し(読売・9面)
●パナソニック100年弘兼憲史さんに聞く、松下の精神、島耕作に反映(朝日・9面)
●携帯3社が共通アプリ、来月提供開始、LINEに対抗(毎日・7面)
●パナ、ベンチャーと資本提携、シミュレーション用い車載機開発コスト削減(産経・10面)
●転職で賃金増広がる、成長産業に人材移動(日経・1面)
●インド車市場、品質重視に、スズキ、シェア5割回復、昨年度の乗用車328万台、SUV3割(日経・11面)
●GW旅行者最多2443万人、JTB、1%増予想、アジア・国内に人気(日経・13面)
●スズキ会長「重要な生産拠点」強調、ハンガリー元首相と対談(日経・14面)
●デンソー、ドローン使った測量事業に参入(日経・15面)
●トヨタ、決算の開示時間取引中に前倒し、説明時間を2倍、発信強化(日経・17面)
ひとくちコメント
独フォルクスワーゲン(VW)が、経営トップを交代する方向で調整に入ったそうだ。地元独紙「ハンデルスブラット」などによると、最高経営責任者(CEO)のマティアス・ミュラー社長を任期途中で退任させ、VWブランド責任者のヘルベルト・ディース取締役を起用する方針だと伝えている。
きょうの読売や日経なども取り上げているが、VWは取締役会メンバーの変更を検討していると発表。CEOの交代は4月13日開催予定の監査役会で議論される模様。
ミュラー氏は2015年の排ガス不正発覚後にVWの社長に就任。排ガス不正事件からの立て直しと企業文化の改革に取り組み、2017年の業績は純利益が不正発覚前の水準を上回り、販売台数も2年連続で世界一を達成するなどV字回復を実現した。任期は20年2月までとされており、任期途中での退任は異例のトップ交代となりそうだ。
ただ、独の検察などは排ガス不正の捜査を継続中で、グループの取締役経験者の自宅に家宅捜索が入ったという情報もある。ミュラー氏も排ガス不正が行われていた当時からVWグループの上層部に籍を置いており、このため、外部にいてかかわりの少ないディース氏を経営トップにすえる新体制に移行することで、早期に幕引きを図りたい狙いがあるとの見方もある。