単体DSPの設置について[カーオーディオ 取り付け]

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ロックフォード・フォズゲート DSR1
ロックフォード・フォズゲート DSR1 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオユニットの性能を十二分に引き出したいと思ったら、セオリーに従った正しく確実な取り付け作業が実行される必要がある。そのセオリーのあれこれを、1つ1つ解説している当コーナー。今週は、「単体DSP」の取り付けについて考察していく。

早速本題に入りたい。「単体DSP」を取り付ける際に考慮すべき最大のポイントとは、ズバリ、「接続する他のユニットとの位置関係」である。「接続する他のユニット」とは、ソースユニットとパワーアンプだ。それぞれとの位置関係を、できるだけ“近く”したいのである。そして、ソースユニットに近づければパワーアンプとの距離が離れ、パワーアンプに近づければソースユニットとの距離が離れるという場合には、迷わず、パワーアンプの近くに取り付けたい。

その心は、「ケーブルを短くしたいから」である。特に、「単体DSP」とパワーアンプ間では、RCAケーブルが複数必要になる。そしてこのRCAケーブルは、長さによる価格差が結構大きい(高級品になるほどその傾向が強まる)。具体的に例を挙げて試算してみよう。

なお「単体DSP」を導入するということは、“マルチアンプシステム”でスピーカーを駆動することになるわけで、もしもフロント3ウェイ+サブウーファーというスピーカーレイアウトとする場合には、RCAケーブルは4セット必要となる(RCAケーブルは基本的に、Lch用とRch用の2本1組で製品化されている)。

というわけで、フロント3ウェイ+サブウーファーを“マルチアンプシステム”で鳴らす場合で試算していく。ロシアのケーブル専門ブランド「チェルノフケーブル」の製品でみていこう。もっともリーズナブルな『スタンダードシリーズ』の場合、0.62mであれば1組8800円(税抜)、それが4.35mとなると1組1万7000円(税抜)。価格差は1組あたり8200円なので×4セットで、ざっと3万2800円の差となる。もしも4.35mのRCAケーブルが必要となると、それだけで3万2800円ものコスト高となってしまうのだ。

そして、もしもハイグレードなRCAケーブルを使いたい、となったら…。同じく「チェルノフケーブル」の、5グレードあるうちの2ndグレードとなる『リファレンスシリーズ』で試算してみよう。こちらでは、0.62mが16万4000円(税抜)、4.35mのモデルでは51万6000円(税抜)。1組の価格差が35万2000円、4セット分ともなると、140万8000円もの差となってしまうのだ。

極端な例を挙げたが、上記の製品の半分の価格の製品だったとしても、その差は相当に大きなものになる。「単体DSP」と「パワーアンプ」は、“近接配置”するに限るのだ。

今回は以上とさせていただく。次回も「単体DSP」の取り付けについて考察していく。お楽しみに。

【カーオーディオ “取り付け”至上主義!】第8章 DSP編 その3「単体DSP」の設置について

《太田祥三》

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