クルマでコネクトの課題を探る三菱自動車…人とくるまのテクノロジー2018

自動車 ニューモデル モーターショー
三菱自動車(人とくるまのテクノロジー2018)
三菱自動車(人とくるまのテクノロジー2018) 全 6 枚 拡大写真

パシフィコ横浜で開催されている「人とくるまのテクノロジー展2018」。三菱自動車ブースの主役は新型SUV『エクリプスクロス』。車両と1.5リットルターボエンジンの単体の展示で新モデルの存在感向上を図っていた。

【画像全6枚】

が、今回の展示で興味深かったのはブース奥の一角に設けられたスマートスピーカーとクルマをコネクションさせるデモンストレーション。実車はないのだが、Amazon AlexaとGoogle Assistantの2つが用意され、例えば「Alexa, Turn on the light」と声をかけるとディスプレイ内のクルマのライトが点灯する。Google Assistantのほうは日本語対応。エンジンをかけて、ドアロックして、といったコマンドを声で伝えると、そのとおりにやってくれた。

もちろん「OK Google」などと声をかけ、対話をするようなやり方そのままでは、リアルタイム性が求められるクルマの運転操作には使えない。万が一、オートハイビームが対向車を認識できなくてロービームにしようとしたところで、対話が終わるまでに相手が腹を立ててハイビーム返しをしながら通り過ぎるだけのことだ。が、クルマでコネクトをやるとき、どういうことが課題となるかということは、こういうトライをどんどんやらなければ浮き彫りにならない。その意味ではスマートスピーカーとクルマの連携は面白いトライと言えそうだった。

三菱自は昨年の『RVR』、そして展示されていた『エクリプスクロス』と、カーナビの置き換えを想定したスマホ連携ディスプレイを商品化し、搭載しはじめている。自動車業界のなかではポストカーナビへの取り組みはかなり早いほうだ。今回の展示会では20代の若いエンジニアが説明に熱を入れていた。カーナビビジネスのしがらみの薄さと若手登用があればこそのスピード感と言えそうだった。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スズキが新型「軽EV」を世界初公開へ、2026年度内に量産化、軽商用EVも…ジャパンモビリティショー2025
  2. ヤマハ発動機が新型3輪オープンカー、「AIで成長する」2輪車を世界初公開! 大型EVバイクなど16モデルずらり…ジャパンモビリティショー2025
  3. 「バンバン」が復活! スズキは二輪展示でも世界初、日本初が目白押し…ジャパンモビリティショー2025
  4. 日産、新型『エルグランド』世界初公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  5. レクサス『ES』新型にも「Fスポーツ」設定か...これが市販型デザインだ!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る