室屋、小型化した垂直尾翼を決勝では戻す…レッドブル・エアレース 千葉

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千葉大会の予選で室屋選手は、垂直尾翼を小型化して挑んだ
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千葉県立幕張海浜公園で5月26日開幕した「レッドブル・エアレース千葉2018」。予選を終えて開かれた記者会見で、日本人パイロットの室屋義秀選手からは意外なコメントが飛び出した。「千葉大会の前に小型化した垂直尾翼をカンヌと同じに戻す」というのだ。

室屋が記者会見で述べたのは、「今日まで小型化した垂直尾翼で飛び、コントロールが難しい状態だった。しかし、1本だけ集中して飛べたので奇跡的に3番手に入れた。明日はカンヌの時の仕様に戻すので、落ち着いて飛べると思う」という発言。

これについて記者会見場では質問が相次いだ。今日のハンガーでのインタビューでは、垂直尾翼の小型化によりシーズンを通して戦う体制が整ったとコメントしたばかりだったからだ。

室屋は、「今の小さな垂直尾翼でも飛べないわけじゃないが、コンディションが荒れてきた場合はコントロールが難しくなる。決勝では安定したレースをした方が良いと思っている。ライン取りさえ決めていけばトップに近いタイムが出せるのではないか」と判断したという。

千葉に合わせて小型の垂直尾翼を持ち込んだ理由について聞くと室屋は、「垂直尾翼の小型化は特に千葉大会に向けて行ったわけではなく、シーズン全体の成績向上を狙って決めたはずだった。しかし、垂直尾翼に慣れるにはもう少し練習が必要ことがわかり、安定したフライトを実現するために戻す判断をした」と回答。

元に戻す判断はいつ行ったのか。「垂直尾翼を元に戻そうと判断したのは、フリープラクティス2が終わった時点で実は決めていた。機体としては0.1~0.2秒タイムが縮む計算をしていたが、一度機体が乱れ出すとコントロールが難しくなる。もう少し練習しないとレースでの勝ちにつなげるのは難しいという判断から交換を決めた。予選までに替える時間はなかったので、小さい垂直尾翼のセッティングでなんとか予選は切り抜けた」と明かした。

今後、小型化した垂直尾翼を使う時はあるのだろうか。これについて室屋は、「垂直尾翼の小型化は千葉大会に向けて行ったのではなく、シーズン全体の成績向上を狙って決めた。2つの尾翼は存在しているので、コンディションによって使い分けは大いにあり得る」と語った。

《会田肇》

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