世界初レースデビュー、ヤマハ YZ85LW が日本のクロスカントリーで5位に「弱点を解消」

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
YZ85LW(JNCC 第5戦)
YZ85LW(JNCC 第5戦) 全 5 枚 拡大写真

世界同時に発表されたばかりのヤマハ「YZ85LW」が、6月10日世界初のレースデビューを果たした。

舞台は、日本最大級のクロスカントリーシリーズJNCCの第5戦。YZシリーズの開発に携わってきた日本を代表するエンデューロライダー鈴木健二が、サプライズでライド。レースの1時間前までその事実は公表されず、ゼッケンも直前に貼り替える周到さ。

YZ85、YZ85LWはジュニアやレディスをターゲットにしたモトクロッサーだが、小柄な車格であることもあって、体格の小さなエンデューロライダーにも好まれる傾向にある。ピーキーな特性ゆえに、ビギナー向けとは言いがたかった旧モデルが一新、排気バルブYPVSを備えたことで中低速のトルクが向上し、多くのライダーにオススメできる特性に仕上がったという。

鈴木は持ち前のスキルと、中低速のトルクを活かして好スタートを切るものの、混戦には耐えきれず9番手での立ち上がり。燃料タンクも3時間のクロスカントリーを意識したものではないため、給油回数はライバル達の倍を数えるほどに。しかし、鈴木の持ち味である全開スロットルでのエンジン音は、いつもより大きくコースに響き渡り、なんと5位の成績を残すことができた。

「これまでYZ85は、高回転域でのパワーには勝るものの、低中速が扱いづらかったのですが、この新型でその弱点は解消されました。また、サスペンションや、スイングアームにも手が入っているため、車体もグレードアップしています」とのこと。今後YZ85でレースに出ることは考えていないそうだが、日本のクロスカントリーを盛り上げる企画に、ファンは大喝采であった。

《稲垣 正倫》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  2. 新世代MINI『クーパー』と『エースマン』に全身ブラックの「モノクローム」登場
  3. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  4. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  5. アプリリア、“鈴鹿未体験”のオールイタリアンチームで3年ぶりの8耐表彰台
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る