【メルセデスベンツ GLS 試乗】巨漢アメリカンベンツは長距離クルーズで本領発揮…諸星陽一

試乗記 輸入車
メルセデスベンツ GLS 350d 4マチック
メルセデスベンツ GLS 350d 4マチック 全 15 枚 拡大写真

メルセデスベンツといえばドイツの巨大自動車メーカーとして誰もが知る存在。だがあらゆるクルマがドイツをはじめとしたヨーロッパで作られているかといえばそんなことはない。

【画像全15枚】

今回試乗した『GLS』は北米をメインマーケットとする大型のSUVで、アメリカの工場で製造されている。GLSというネーミングでは初代となるが、もともとは『GLクラス』からの系譜となる。初代GLが2006年に登場、2012年に2代目GLとなり、2015年からはネーミングチェンジでGLSとして販売されている。もともとは『Gクラス』にとってかわり、メルセデスベンツのトップオブSUVとなる予定だったが、世界中のユーザーがそれをゆるさずGクラスが存続。GLSは独自の道を歩むことになっている。

GLSはFCA(フィアットクライスラー)のジープ『グランドチェロキー』とプラットフォームを共有するモデルで、モノコック仕様のSUV。現行Gクラスや初代『Mクラス』はラダーフレームで、独特の乗り味を持つが、GLSはモノコックボディのおかげで現代的なまとまり感のある乗り味に仕上げられている。

ボディサイズは全長5130mm、全幅1935mm、全高1850mmでアメリカでは大して大きさサイズではないかも知れないが、日本で乗るとさすがに大きい。試乗拠点は六本木だったので、路上駐車しているクルマを避けながら走るのはさすがに気を遣う。しかしながら、視線の高さが手伝ってスポーツタイプのワイドボディ車に比べれば、ボディの見切りは数段よく、きちんと速度を落としていれば怖さはない。

込み入った都会の一般道ではちょっと手に余るGLSだが、首都高に入ってしまえばそのサイズはさほど気にならない。都市高速のような狭い車線で? と思う方もいるかもしれないが、まわりを見回してほしい 大型トラックもトレーラーも走れるのが首都高。クルマの大きさを気にし過ぎる必要はない。

試乗車のエンジンは3リットルのディーゼルターボでスペックは258馬力/620Nmという大トルク。このスペックで2.5トン超えのボディを引っ張る。パワー不足、トルク不足は感じないものの、慣性重量は2.5トンオーバーなので、ハンドリングなどはそれなりの気持ちを持って行わなわないとならないが、そこはさすがメルセデス。このクルマにあったハンドリングの味付けが行われていて、普通に運転していけばクルマは素直な反応を示す。

とくに気持ちいいのが高速道路を巡航しているとき。車線維持と車間距離を維持するクルーズコントロールを働かせてのクルージングは、このGLSの本領発揮といった部分になる。北米がメインマーケットとなるモデルだけに、どこまでも安定してズンズン進む感覚は高速道路を使ってはるか先の目的地を目指すのにピッタリのタイプ。周囲のペースは無視して自分のペースでゆったりと走れば、どこまでもいけてしまうだろうという感覚となる。

GLSはサードシートまでを備える7名乗車定員モデル。フロントシートはしっかりしたホールドを持つタイプで、ドライビングを支えてくれる。セカンドシートはゆったりとしたスペースでくつろぐことができる。サードシートもセカンドシートほどではないが、十分なスペースがある。ホイールベースも全長もアルファードより長いのだから、SUVだから…という目でみてはならない。

試乗車の「350d 4マチック」は受注生産のもっともリーズナブルなモデルで価格は1091万円、もっとも高価なモデルは「AMG GLS63 4マチック」で1938万円。Sクラスほどではないが、限られた人のクルマであることは間違いない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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