「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ」2018シーズン第5戦の予選が8月25日、ロシアのカザンで開催され、マティアス・ドルダラー(ドイツ)が、52秒615で首位通過を果たした。現ワールドチャンピオンである室屋義秀は53秒351で5位に入った。
今シーズンで総合首位に立ち、2018シーズンのトラックレコード更新を2度記録しているマット・ホール(オーストラリア)は、ドルダラーから1秒394遅れの54秒009でフィニッシュ。予選を9位で終える苦戦を強いられた。
これについてホールは、「レーストラックが少し変わっていたようで、予定していたラインを飛べていない。映像を見直して、データをチェックするつもりだ。今日は予選に過ぎない。ここ2日間は全体的に好調だ」と変わらぬ好調ぶりをアピールした。
ドルダラーに続く2位で通過したのはマイケル・グーリアン(米国)。1本目は54秒699と大きく出遅れたものの、2本目で立て直してタイムを2秒近く短縮。ドルダラーからわずか0.205秒遅れの好タイムで予選を終えた。
3位で通過したのは2017シーズンから開催されているカザンでの戦いを得意とするフアン・ベラルデ(スペイン)。この日も安定したフライトで52秒969を記録。予選で53秒の壁を突破できたのはベラルデまでの3パイロットだけとなった。
ベラルデに続く4位には、マスタークラス5戦目のルーキーパイロット、ベン・マーフィー(英国)が53秒088を記録。マーフィーは決勝レース日のラウンド・オブ・14で、予選11位で通過したペトル・コプシュタイン(チェコ)と対戦することになった。
5位の室屋がラウンド・オブ・14で戦うのは予選10位通過のニコラス・イワノフ(フランス)と決定。第4戦ブダペストを制したマルティン・ソンカ(チェコ)は54秒356と奮わず、予選を12位で通過。ラウンドオブ14でベラルデとの対戦することになった。
カザンはロシア・タタルスタン共和国の首都で、人口100万を超える、ロシア全体の中でも大都市で、カザン・クレムリンの城塞は世界遺産に登録されている。今年はサッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会が開催されたことで世界的に知られるようになった。エアレースは2017年に初めてカザンで開催され、今年で2回目の開催となる。