マスターズ・ヒストリックF1レース、参戦マシン第2弾発表…マーチ741 など5台 鈴鹿サウンド・オブ・エンジン

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マーチ「741」(1974年)
マーチ「741」(1974年) 全 5 枚 拡大写真

鈴鹿サーキットは、11月17~18日に開催するヒストリックイベント「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2018」で行う、「マスターズ・ヒストリック・フォーミュラワン」公式レースの出場マシン第2弾となる5台を発表した。

マスターズ・ヒストリック・フォーミュラワンは、F1世界選手権の前座として欧州で開催されているFIA管轄の公式レース。1966年から1985年に製造されたF1マシンのシャーシにフォード・コスワース・DFVエンジン(3リットル)を搭載して争われる。昨年はエキシビジョンとして開催されたが、今年は公式レースとして初開催。

前回、参戦マシン第1弾としてティレル「002」(1971年)、マーチ「721G」(1972年)、シャドウ「DN1」(1973年)、ヘスケス「308B」(1974年)、サーティース「TS16」(1974年)の5台を発表。今回、第2弾として5台を発表、これらを合わせた約20台のマシンが出場する予定だ。

マーチ「741」(1974年)は、F2の「742」と同じモノコック、コンポーネンツを使用することを前提に設計されたマーチの74年用マシン。主にワークスのヴィットリオ・ブランビラ、ハンス=ヨアヒム・シュトゥックがドライブしたが、シルバーストーンで行われた非選手権では、高原敬武が日本人として初めてF1に出場、完走を果たしたマシンとしても知られている。

ロータス「76」(1974年)は、ドライバビリティの改善のため、ヒューランドFG400に電磁クラッチを組み合わせたセミオートマ・システムを採用。さらにクラッチ操作から解放された左足専用のブレーキペダルを追加するなど時代を先取りしたアイデアを盛り込んだ1台。しかしながら熟成は進まず、非選手権を含め7レースを走っただけでお蔵入りとなった。

ロータス「77」(1976年)は、1976年に富士スピードウェイで開催されたF1イン・ジャパンで優勝したことで有名な1台。当初はトレッドとホイールベースを調整できるアジャスタブル・サスペンション、インボード・ブレーキなど、独創的過ぎるメカニズムを採用していたが、フロント・サスをプッシュロッドからアッパー・ロッキングアームに、ブレーキをアウトボード式にするなど様々な改良を施すことで、戦闘力が向上した。

ペンスキー「PC4」(1976年)は、インディやCan-Amで活躍していた米国の名門ペンスキー・チームが、1976年シーズン用に開発したオリジナルカー。ダンパーをインボードマウントしたフロント・サスペンション、高さを抑えたアルミモノコック、コクピット背後のインテイクなど空力性能の向上を意識した独自のアイデアを採用。フランス、イギリスGPで連続3位入賞を果たしたほか、第11戦オーストリアGPではジョン・ワトスンがチーム唯一の優勝を飾るなど高い戦闘力を示した。

ローラ「T370」(1974年)は、シャドウDN1を購入し73年からF1参戦を開始したグラハム・ヒル率いるエンバシー・ヒルが、自チーム専用のマシンとしてローラに依頼して製作。F5000マシンのT332をベースに開発され、その巨大なインダクションポッドは“インダクション・ウォール"と揶揄された。ヒルと期待の新人、ガイ・エドワーズがドライブするも成績は振るわなかった。

鈴鹿サーキットでは9月23日よりSUZUKA Sound of ENGINEの前売りチケットの販売を開始。イベント観戦1日券は大人2500円、中高生~3歳までは入園料で観戦可能。イベント観戦2日券は大人3500円、中高生1700円、小学生800円、3歳~未就学児600円。

《纐纈敏也@DAYS》

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