DSが1360馬力の電動スポーツ、『X E-TENSE』提案…パリモーターショー2018で発表へ

エコカー EV
DS X E-TENSE
DS X E-TENSE 全 11 枚 拡大写真

2035年のドリームカー

PSAグループの高級車ブランド、DSは9月24日、フランスで10月に開催されるパリモーターショー2018において、電動スポーツコンセプトカー、DS『X E-Tense』をワールドプレミアすると発表した。

DSのX E-Tenseは、2035年のドリームカーを提案した電動コンセプトカー。変化の激しい現在の自動車業界において、DSブランドの使命は、既存の枠にとらわれることなく、未来の車という夢を形にし、車への熱い想いを発信すること。そんな情熱的で自由な発想から生まれたのが、X E-Tenseになるという。

ラグジュアリーなフレンチスタイル

2035年に向けて、DSブランドは新たなビジョンを掲げる。それは、DSのデザイナーが、最新技術を余すことなく使い、豊かで創造性に満ちた車づくりを追求すること。X E-Tenseの目標は、多様なニーズを持ちながら贅沢を楽しむ顧客が、2035年のラグジュアリーなフレンチスタイルのイメージをどう捉えるのかを探ることにある、とした。

DSブランドは2016年、コンセプトカーの『E-Tense』を発表。E-Tenseは、DSブランドが高性能なEVクーペを提案した1台。EVパワートレインは、モーターが最大出力402hp、最大トルク52.6kgm。そのおかげで、0~100km/h加速4.5秒、最高速250km/hの性能を実現する。バッテリーはリチウムイオンで、床下に配置して低重心を追求。車両重量は1800kg。1回の充電で、最大360kmを走行できる性能を備えていた。

2つの車を1つにする

その進化バージョンがX E-Tense。今度は、2035年の電動スポーツコンセプトカーを提示する。EVパワートレインは、フロントにモーターを2個搭載。公道を走行する場合、最大出力は540hpに抑えられる。本領を発揮するのは、サーキット。X E-Tenseにはサーキットモードが採用されており、最大出力は1360hpまで引き上げられる。

サスペンションは、DSのフォーミュラEプログラムを支える技術チーム、「DSパフォーマンス」が設計。新開発のスプリングとトーションバーの上に、カーボンファイバー製のシャーシを載せた。また、トラクション、グリップ、減速は、路面がどのような状態でも最適なパフォーマンスを発揮できるように、最新の作動システムで制御される。

クリアガラスのキャノピー、フロアはシースルー

ガルウィングドアを開けて乗り込むインテリアには、非対称の3名乗りというコンセプトを提案。このコンセプトは、2つの車を1つにするという発想から生まれたもので、ドライバーは、その場に応じたドライビングモードを選択できる。新技術によって、ボディは衝撃を受けても元の形に戻ることができ、フロントグリルの形状は路面の状態に合わせて変化。ライトの明るさは、乗員、車、周囲の状況に合わせて調節でき、車内の温度も快適に保たれる。

非対称のレイアウトによって、クリアガラスのキャノピーの下には、それぞれ異なるタイプの空間を創出。乗員はカプセルに包まれ、通気性の良いマッサージシートで寛ぐことができる。シートは鳥の広げた羽根のように後ろに伸び、背面上部にウミユリのモチーフを配した。自動運転モードが用意されており、操作はタッチのみで完結する。

フロアはシースルーのガラスになっており、路面が真下に見える設計。ホログラムの形をとったパーソナルアシスタントの「IRIS」は、外界とつながるだけでなく、車の操作機能も持たせている。

《森脇稔》

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