全日本F3選手権の第40代チャンピオンは坪井翔…19戦17勝に12連勝、圧巻のシーズン

2018年全日本F3チャンピオンの坪井翔。
2018年全日本F3チャンピオンの坪井翔。全 8 枚

若手ドライバーの登竜門カテゴリー「全日本F3選手権」の2018年シーズンが14日に富士スピードウェイで閉幕。第40代チャンピオンの坪井翔が、歴史的圧勝ともいえるシーズンを“閉幕12連勝”で締めた。

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「モータースポーツの甲子園」ともいわれる全日本F3選手権は1979年に発足し、今年2018年で40年目の節目となった。そのメモリアルシーズンを席巻したのが、カローラ中京 Kuo TEAM TOM’Sの#36 坪井翔である。

埼玉県出身、23歳(1995年生まれ)の坪井は今年で全日本F3参戦3年目。1年目がシリーズ3位、2年目はチャンピオン争いを展開してシリーズ2位となり、今季を迎えた。開幕5連勝、2位2回を挟んだのちに10連勝して、最終富士大会(WEC富士戦の併催、2レース実施)へ。既にチャンピオン獲得は決まっており、最後も第18戦、第19戦ともに勝って閉幕12連勝、19戦17勝という圧巻の成績で坪井はシーズンに幕を降ろした。

ウエット路面での戦いとなった最終第19戦では、ポールポジション発進ながら序盤は2番手走行に甘んじた坪井。しかし、きっちりとトップ奪還、有終の美を飾っている。全日本F3のいわゆる総合部門(一時期の呼称はCクラス)でここまでの圧倒ぶり、そうそうあることではない。坪井がマークした12連勝と年間17勝は、いずれも同部門の過去最高記録とされる。

2018年全日本F3チャンピオン 坪井翔のコメント
「勝ち星的な面でいい結果を残せましたが、ギリギリのところで出ている(勝っている)結果でもあり、決してラクではなかったです。ただ、そのぶん成長できたとも思いますし、いいシーズンでした。自分の仕事をしっかりやれたかな、と思います。(今後、上位カテゴリーに)ステップアップしても、この3年間のF3での経験を活かして1年目から活躍できるようにしたいですね」

坪井は昨季(17年)も年間最多の9勝をあげており、全日本F3で通算26勝。しかも17年後半~18年の1.5シーズンの間に30戦で26勝という驚異的なペースで勝ち星を積み重ねた。なかでも印象に残るレースは2戦あると言い、ひとつは「参戦2年目でついに勝てた、という思いが大きかった去年の初優勝(鈴鹿)」、そしてもうひとつは「3年目の集大成で、いろんな重圧もあったなかチャンピオン獲得を決められたレース(SUGO)です」とのことだ。

坪井はSUPER GTでもGT300クラスのフロントランナーとして活躍しているが、GT500クラスにもスポットで出場したことがあり、その時にはいきなり優勝争いを展開、2位に入った実績を有する(今季第2戦富士、同日程のWECベルギー戦に出場した小林可夢偉の代走としてSARDチームのレクサスLC500をドライブした)。F3昇格前の2015年にはFIA-F4日本シリーズのチャンピオンにも輝いており、日本のレース界の将来を担う有望株のひとりであることは疑いない。

来季については未定ながら、希望としては「スーパーフォーミュラとGT500(のレギュラー)にステップアップしたいですね」。そして将来に関しては、「夢はF1です。それと、現地に行ったことがあるルマン24時間レースにチャレンジして勝ちたい、とも思っています」と坪井は語っている。

またひとり、全日本F3から新星が巣立ってゆくことは確実だろう。それも、とびきりの輝きを纏っての飛翔となりそうだ。坪井翔の名が今後、トップカテゴリーを賑わすことを期待したい。

なお、坪井と宮田莉朋(シリーズ2位)を擁したカローラ中京 Kuo TEAM TOM’Sは今季19戦19勝、シーズン全勝を達成した。シリーズ3位は笹原右京(ThreeBond Racing)。また、今季参戦が1選手のみだったNクラスではジェイク・パーソンズ(NODA RACING)が王座を獲得している。

《遠藤俊幸》

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