産官学で生まれた腕固定用アシストスーツ、自動車関連企業も注目…CEATEC 2018

シマノが展示した腕固定用アシストスーツ
シマノが展示した腕固定用アシストスーツ全 1 枚

アシストスーツと言えば、重たい物を持つ際などに動きをサポートするものが多いが、シマノ(本社・福井県鯖江市)が展示したアシストスーツはちょっと違う。腕を固定するためのアシストスーツで、任意の位置で素早く腕を固定できるという。(CEATEC JAPAN 2018)

「きっかけは手術を行う医師から『長時間にわたり腕を固定するものをつくれないか』という要望を受けたことなんです。それで福井県の企業や大学が中心になって2年ほどかけて開発しました」と同社関係者は話す。

福井FO-MAS計画(Fukui Open innovation-Medical Assist Suits Project)の下、シマノをはじめ6社と福井県、福井大学が結集。お互いに技術や部品、ノウハウなどを持ち寄って開発した。使った部材はほとんどが福井県産だ。

今年の4月から実際に県内の病院で使ってもらい、これまでに5回の手術を行った。長時間の手術でも疲れないと評判で、自動車関連企業も注目しているそうだ。「現在、自動車関連工場や産業機械の組み立て工場でも試験的に使われており、カメラマンやゲーマーなどからも使ってみたいという声をいただいています」と同社関係者。

販売はオーダーメイドの受注生産で、用途に合わせて最適なチューニングを行っている。価格は250~400万円。ただ、、スーツが分厚く大きいなど課題も多く、現在改良版を製作中だ。

「来年の夏ぐらいまでには、新しいものを出したいと考えています。カーボンなどを使用して、半分ぐらいの大きさにしていきたいです」と同社関係者は語り、ドイツで開かれる展示会に出展したいそうだ。

というのも、5~6年前に苦い経験をしているからだ。ロボットを出したものの、酷評され、日本のモノづくりに対する威信も傷つけられてしまった。「是が非でもリベンジし、見返してやりたい」と同社関係者は力強く話していた。

《山田清志》

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