IoT重量計で在庫管理と自動発注、アマゾン出身の社長が開発…CEATEC 2018

スマートショッピングのスマートマット
スマートショッピングのスマートマット全 1 枚

日用品のネット通販価格比較サイトなどを手がけるスマートショッピング(本社・東京都品川区)は、「CEATEC JAPAN2018」に消耗品の在庫管理と自動発注を行えるIoT重量計「スマートマット」展示した。

同社を共同で設立した林英俊社長は以前、アマゾンジャパンに勤務していたが、在庫管理の仕方に疑問を感じていたという。アマゾンでは商品に1個1個識別のためのシールを貼り、自動カメラなどを使って在庫管理していた。しかし、その方法だと、手作業でシールを貼る必要があり、非常に煩わしかった。

「もっといい方法があるはずだ」と考えた林社長は重量で管理する方法を思いつき、4年前に退社してスマートショッピングを設立した。「誰かが同じことを始める前に会社を設立して自分でやろうと考えたのです」と林社長。

そして、試行錯誤の末に開発したのが展示品のスマートマットだったわけだ。スマートマットは重量を計測し、Wi-Fiを用いてその重量データを1時間に1回の頻度でクラウドに送信する仕組みになっている。

ソフトウェアの初期設定で管理対象品の重さを入力し、スマートマットの上にその対象品を載せれば、リアルタイムで商品の残量を確認できるわけだ。そのうえ、残量があらかじめ指定した値になったときには、補充を促すアラートを出したり、自動的に商品を発注したりすることも可能だ。

大きさはA3サイズとA4サイズがあり、それぞれ100kgまでの100g単位、30kgまでの10g単位で重量を計測でき、複数の機器を組み合わせれば、100kg以上の重量も計測できるという。単三電池4本で約1年間連続稼働し、Wi-Fiによるワイヤレス通信なので設置場所はどこでも構わない。

しかも、スマートマットの天板はフラットなので、さまざまなものを置くことができる。また、防水機能付の強化ガラスの採用によって、薬品や衝撃にも強く、高い耐久性を実現している。初期費用は20万円で、サービス利用料としてスマートマット1台当たり月額500~1000円かかる。

「上の置くものはなんでもいいので、業種を問わずに利用できると考えている。また、買い忘れや欠品、発注ミスなどをなくすこともでき、従業員も煩わしい仕事から解放されてモチベーションアップにつながるのではないかと思う」と林社長。すでにさまざまな業種の企業で導入実績があるそうだ。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ライバルはアルファード? メルセデスベンツの最高級ミニバンが日本初公開!…ジャパンモビリティショー2025
  2. カローラクロスと立場が逆転、だからこそ生まれた「斬新セダン」のデザイン…ジャパンモビリティショー2025
  3. 三菱自動車、国内販売は5期連続増 2025年4~9月期実績
  4. インフィニティは最上位SUV『QX80』にGT-Rエンジン移植、1000馬力超「R-Spec」発表へ…SEMA 2025
  5. トヨタ『ランクル60』に最新V6ツインターボ移植、「ターボトレイルクルーザー」発表へ…SEMA 2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る