【ホンダ NSX 2019年モデル】一体感を追求するために足回りを徹底的に見直した

NSX2018モデル:メディアプレビュー
NSX2018モデル:メディアプレビュー全 9 枚

2代目ホンダ『NSX』の2019年モデルが25日、日本国内で正式発表され、同日、受注も開始された。2016年モデルから大幅な仕様変更はないが、サスペンションのハード、ソフトがリファインされ、人と車の一体感を進化させた。

1990年初代NSXは「スポーツの解放」として、だれでも楽しめるスーパースポーツカーとして発売された。価格とだれでもスポーツ性能を楽しめる乗りやすさから長年、コアなファンの心を掴んできたNSX。2代目でもこのコンセプトは受け継がれ、2019年モデルは主に乗り味や操縦性の改善したという。

デザイン的には、より精悍さを出すためカーボンパーツ(ルーフやバンパーなど)をマット調からグロスに切り替えた。2016年モデルのシルエットを残しつつ、フロントまわりの見た目の印象が変わっている。また、今回のモデルに新色「サーマルオレンジパール」が追加された。明るいオレンジながら暖色系の深みのある色合いで、ボディ形状の陰影によって変化のグラデーションが楽しめる色だ。

2019年モデルの開発責任者となったのは、水上聡氏。前モデルの開発責任者であるテッド・クラウス氏との付き合いは長く、『オデッセイ』、『アコード』、「TYPE-R」などのダイナミック性能領域、車体開発を歴任している。子供のころからスポーツカーが好きで、今回NSXの設計を担うことができ、非常にうれしいと語る。

その水上氏がこだわったのは、テスターやセンサーでは定量化できないドライバーの体感を上げること。ドライバーと車の一体感をより向上させる、定性的な評価をどう車両に反映させるか。「やることはたくさんある」といい、まずとりかかったのは、サスペンション。多くのドライバーの感度が高いロール性能に注視し、前後スタビライザー、リアコントロールアームブッシュ、リアハブの剛性アップを図った。

足回りのハードウェア変更にともない、電子制御系もマップ変更とアルゴリズムの変更が行われた。走行モードを4段階で制御するIDS、アクティブダンパー、VSA、EPS、そしてホンダ独自のSH-AWDはソフトウェアが変更されている。

コイルスプリングやダンパーは、すでに電子制御化されているので、こちらは2016年モデルと同じ仕様となっている。水上氏によれば「まず、足回りの基本を作るため剛性アップから手をつけた。そのうえで電子制御をセッティングしていくため」だからだ。水上氏は「もともと、電子制御でハードをごまかすような設計は好きではなかった。しかし、基礎、土台をしっかり作り込めば、それ以外のチューニングは足し算で考えることができる。それがわかってからは電子制御も足し算でいけるようになった」とも付け加えた。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. 新タイヤメーカー「TIRE FROG」設立、第1弾「ヤンキー701」は7月7日発売
  3. ホンダ『レブル』1万2000台以上をリコール…最悪の場合、エンストして再起動できない
  4. 3分で20万台受注!? シャオミの市販車第二弾『YU7』にSNSも大注目!「日系EVとは爆発力が違う」の声も
  5. 『アトレーRS』ベースで力強い走り! 軽キャンピングカー「HAPPY1 Turbo」585万円で発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
ランキングをもっと見る