「列車のライフセーバー」を目指す…J-TRECが脱線を自動的に検知する装置を開発

「Train Saver+」のシステム構成。センサーユニット2台と本体制御ユニット1台からなり、2台それぞれの台車の脱線を自動的に検知する。
「Train Saver+」のシステム構成。センサーユニット2台と本体制御ユニット1台からなり、2台それぞれの台車の脱線を自動的に検知する。全 3 枚

横浜市金沢区に本社を置く総合車両製作所(J-TREC)は12月5日、編成全車の台車の脱線を自動的に検知する装置を開発したと発表した。

台車検知用のセンサーユニット2台と本体制御ユニット1台からなるこの装置は、「列車のライフセーバー」となることを目指して「Train Saver+」と命名。通常、鉄道車両には1両につき2つの台車があるが、それぞれの脱線を検知することからツインセンサー型と呼ばれている。

乗務員が気づきにくい中間車両の台車の脱線も検知可能で、台車の異常を検知すると非常ブレーキがかかり、列車の衝突や転覆などの被害を軽減できるという。J-TRECでは「実際の脱線事故で検知実績のあるツインモードアルゴリズムによる高精度検知と、ハードウェア2重化による信頼性向上とを両立させました」としている。

「Train Saver+」は東京地下鉄(東京メトロ)日比谷線用の13000系を皮切りに取付けが進められており、2019年春の実用化を目指して現車による検証が行なわれている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  2. スバル初の小型クロスオーバーEV『アンチャーテッド』正式発表、2026年発売へ
  3. 大成建設、高速走行中の給電に成功、EV向け「無線給電道路」の実証実験で[新聞ウォッチ]
  4. 車内すっきり! ワンタッチでCarPlayがワイヤレスに、「OTTOCAST MINI」発売
  5. エブリイ&ハイゼットオーナー必見! 最新便利アイテムをレビュー[特選カーアクセサリー名鑑]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
ランキングをもっと見る