WRC日本ラウンドでスバルの復活はあるのか?…STIギャラリーリニューアルで平川社長に聞く

ニュージーランドラリー優勝車:レガシーRS
ニュージーランドラリー優勝車:レガシーRS全 17 枚

2019年1月6日、スバルテクニカインターナショナル(STI)が三鷹のSTIギャラリーをリニューアルオープンする。世界中からファンが集まるSTIギャラリー。リニューアルへの思いを聞くと共に、気になる質問をしてみた。

【画像全17枚】

今回のリニューアルについて、STI代表取締役社長の平川良夫氏は「2018年4月に創立30周年を迎え、ユーザーとのコミュニケーション向上を図り、新しい接点をみなさんと作りたい」と意気込みを語る。また、STIギャラリーの役割について次の2点を挙げた。

「ひとつは、ここにしかないもの、ここでしか体験できないことを目指す。もうひとつは、STIは多くのモータースポーツファンによって支えられてきたということ。また、STIが多くのモータースポーツファンを育ててきた側面もある。STIギャラリーは、これからもスバルユーザー、スバルファンとともに成長していく出発点でありたい」。

平川社長の言葉は、ギャラリーを通じて、ユーザーやファンの声を吸い上げ、STIの製品開発、サービス、活動に生かしていくという意思表示にも思える。そして、新しいギャラリーには、1993年WRCニュージーランドラリーの優勝車である『レガシィRS』の実車が展示してある。翌年のGC8『インプレッサ』の投入以降、マクレー、サインツ、マキネン、ソルベルグの活躍を知る世代としては、やはり気になることがある。

トヨタは2020年にWRC日本ラウンド開催の働きかけを行っている(2019年は開催見送り)。トヨタとしてはスバルへも参戦を打診したとの話も聞こえてきている。STIとして、再びWRCのカレンダーに日本が追加されるとしたら参戦するのだろうか。平川社長に改めて聞いてみた。

「スバルのモータースポーツ活動の原点は、あくまで市販車ベースというものがある。STIも市販パーツ、グループAにこだわりがある。もちろんF1のように純粋に速さや技術を追求するカテゴリーを否定するものではないが、スバルのポリシーは、市販車の安全性の追求であり、レース用に車両やエンジンを開発することはない。ファンも身近なクルマが、同じエンジンのクルマが走っていることに共感してくれていると思っている。残念ながら、現状のWRCカテゴリでは、正直なところ対応できる車両がない」。

予想していた回答だが、北米のラリークロス、日本の全日本ラリー選手権、全日本ダートトライアルで、WRCの技術とスピリットは受け継がれている。スバルもSTIもこだわっているのは、特定カテゴリの競技ではないということだろう。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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