ソフトバンクは1月29日、5Gの新たな無線方式「5G-NR」の無線伝送技術に基づく車両間直接通信の屋外フィールド通信試験で、無線区間の遅延時間が1ms(1000分の1秒)以下となる低遅延通信に世界で初めて成功したと発表した。
この技術は、先頭車両が有人運転で、後続車両が自動運転で先頭車両を追従するトラック隊列走行の早期実現に寄与する。
車両間直接通信の屋外フィールド通信試験は5G-NRの無線伝送技術に基づく車両間直接通信を行う実験用試作機をトラックに搭載し、5Gの候補周波数帯である4.5GHz帯の実験局設備を使用して、走行中の車両間で通信試験を実施した。この結果、車両間直接通信の遅延時間が1ms以下となる低遅延通信に成功。この技術は、走行中のトラックにおいて加減速情報や車間距離情報などを車両間で共有するなど、さまざまな活用が見込まれる。
ソフトバンクでは5G-NRの無線伝送技術に基づく車両間直接通信に特有な電波伝搬環境や技術的要求条件を把握することを目的に、車両間直接通信の標準化に先駆けて、実証試験を進めていく。