スズキ 長尾常務「インドで在庫適正化」…第3四半期営業利益は7期ぶり減益

スズキ 長尾正彦常務役員
スズキ 長尾正彦常務役員全 4 枚

スズキが2月5日に発表した2019年3月期の第3四半期累計(4~12月期)連結決算は、営業利益が前年同期比1%減の2565億円と、この期では7期ぶりの減益になった。インドの販売費用増や為替の円高が影響した。

第3四半期の四輪車グローバル販売は5%増の248万台と、この期では前年に続く過去最高を確保した。最大シェアをもつ主力のインドでは『スイフト』やSUVの『エルティガ』などが好調で、8%増の132万5000台と過去最高だった。ただ、10~12月期は計画を下回り、在庫調整を迫られた。

『スペーシア』などの軽自動車、さらに登録車も堅調な日本も10%増の51万4000台と、この期の最高を更進している。為替は変動影響が大きい対インドルピーで円高が進むなど営業損益段階で239億円の減益に作用した。また、インドの在庫調整や販売奨励の費用が脹らみ、全体の営業減益要因となった。売上高は4%増の2兆8388億円、純利益は10%増の1808億円で、いずれも過去最高となった。

通期の四輪車販売計画は1万1000台下方修正して332万7000台(前期比3%増)に見直した。このうち、インドの伸び率は従来の8%から6%に修正している。ただ、第3四半期までの実績を踏まえ、通期業績は営業利益で3500億円(7%減)、純利益で2200億円(2%増)の従来予想を維持した。純利益は前期に続いて最高を更新する。

記者会見した長尾正彦常務役員は、第3四半期までの業績環境について「米国の利上げの影響が新興国経済に影響し、通貨安や販売減となっている」と述べた。一方でインドに関しては「18年末までに在庫の適正化を図った。(新モデルの)エルティガや『ワゴンR』の受注は好調なので通期の業績予想は据え置きとした」と語った。

《池原照雄》

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