地震発生から1秒で警報…新幹線の警戒「空振り」を9割近くまで減少

JR各社で運行されている新幹線には、地震発生を即時に検知して、列車に警報を発する「早期地震防災システム」が導入されている。現行の地震計のアルゴリズムでは「地震諸元」と呼ばれる震央距離や震央方位、マグニチュードの推定に、同時進行で最短2秒かかっていた。
しかし新しいアルゴリズムでは、推定の精度と即時性、ノイズ識別の性能を向上させることで最短1秒に短縮。同時に地震諸元の推定精度が向上したことで、適切な警報を発する面積が6%程度向上。いわゆる「空振り」と言われる不要な警報を発した面積が87%程度減少するとしている。
この新しいアルゴリズムを搭載した地震計は、2018年度中にJR各社の新幹線早期地震防災システムに導入される予定。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》