[取り付け方で音が変わる]外部パワーアンプの電源確保

パワーアンプの一例(シンフォニ/クワトロリゴ・アレグロ)。
パワーアンプの一例(シンフォニ/クワトロリゴ・アレグロ)。全 1 枚

カーオーディオ製品の取り付けにまつわるセオリー等々を、全方位的に解説している当コーナー。前回からは新たな章に突入し、「外部パワーアンプ」についての解説を開始した。今回は、これを快調に動かすための最重要項目である“電源確保”に焦点を当て考察していく。

さて、カーオーディオの「外部パワーアンプ」は、他の電装品に比べて電気の消費量がなかなかに多い。なので、電源確保は車両のメインバッテリーから直接引き込むのが通例となっている。一般的な電装品の場合はシガーソケットから電気が供給されることが多いが、「外部パワーアンプ」でそのような方式が推奨されることはほぼない。さらにいえば、ヒューズボックスから分岐させたり、メインユニット裏から分岐させたりというやり方がされることもほぼない。

音質面から考えても、電源を安定的に供給できるか否かは非常に重要だ。せっかく費用を投入して「外部パワーアンプ」を導入するのだから、その能力を100%引き出せなければもったいない。それもありカーオーディオ・プロショップで取り付けが行われる場合はほぼ100%、メインバッテリーから直接電源が取られることとなる。

なお、電源をバッテリーから直接引っ張るこのやり方は、カーオーディオの世界では通常、“バッ直”と呼ばれている。

で、“バッ直”を行う際にはさまざまなことがケアされることとなるのだが、まず問題となるのは「エンジンルームと車室内との境目のどこを通すか」だ。

もっともスタンダードな方法は、鉄板にあらかじめ穴が開けられている場所を活用することである。通常そういった場所にはゴムパーツが取り付けられているのだが、そこならば比較的に簡単に穴を開けられる。

しかし、その場所が操作ペダル類の近くだとしたらケーブルを引き込む場所としては適切ではない。さらには、エンジンルーム内でのケーブルの通り道が熱を持つ部分の近くになっても上手くない。つまり、作業性よりも安全性を考えて引き込む場所を決めなければならない、というわけなのだ。

結果、既存の穴が使えないとなった場合には、安全性の高い場所に狙いを定めて鉄板に穴を開けるという作業が敢行されることになる。その手間が生じても、最優先されるのは“安全性”なのである。

今回はここまでとさせていただく。次回も「外部パワーアンプ」の“電源確保”に関することについて考察していく。お楽しみに。

【連載】“取り付け方”で音が変わる? Part5 外部パワーアンプ編 その2「電源確保について」

《太田祥三》

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