【アプリリア SR50 試乗】2スト&キャブ好きは必見!輸入車で原付という選択肢…青木タカオ

アプリリアSR50
アプリリアSR50全 39 枚

2ストロークエンジン&キャブレターの50cc原付スクーター、懐かしいですよね。ヤマハ『JOG』、ホンダ『DJ-1』や『リードR』、スズキ『アドレス』『ハイ』など、80年代は甲高いエンジン音を奏で、元気よく走っていました。

【画像全39枚】

80年代の原チャリは過激で熱かった!!

ホンダDJ・1(1985年)ホンダDJ・1(1985年)
時代はレーサーレプリカブームで、過激さが好まれましたから「JOG」の初期型(1983年)なんて70km/h以上ものスピードが出て、いまでもお父さん世代に語り継がれています。

当時は16歳になると、まず筆記試験だけで取得可能な原付一種免許をとり、50ccからスタートっていう高校生が多かったのです。クラッチ付きの「RZ」や「MBX」、「RG50ガンマ」や「AR50」を選ぶ人もいれば、スクーター派も確実にいました。

テレビコマーシャルも盛んで、“ハイパースクーター”と謳った「ハイ」には明石家さんまさんが、ライトスクーター「LOVE」にはマイケル・ジャクソンさんが出演していたこともバイクファンらの間では伝説となっているのです。

いまでも原付一種の存在意義は高い

アプリリアSR50アプリリアSR50
50ccもヘルメット着用が1986年に義務付けられ、速度リミッターがメーカーの自主規制によって80年代半ばから取り付けられます。手軽な乗り物として今なお根強く支持され、関東地方で唯一「三ない運動」が続いていた埼玉県でも昨年解禁され、高校生の移動用にバイクを許可する流れも増えつつあるようです。

というのも公共交通機関の便が悪い地域などで、原付スクーターは学生たちの足として活躍し、鹿児島や茨城、山梨などでは原付通学を許可する高校も多く、教育委員会主催で安全運転講習を実施し交通安全教育にも取り組んでいます。

イタリアンブランドが最新技術で開発

アプリリアSR50アプリリアSR50
こうしたことから若い人たちがオートバイに興味を持ち、ライダーが少しでも増えればいいなとバイク好きの筆者は思うのですが、そうした話しはさておき、2ストロークの50cc原付スクーターがいまでも新車でラインナップされていることはご存知でしょうか。しかもキャブレターモデルで。

それはアプリリア『SR50R』です。辛うじて生き長らえているのではなく、最新の環境規制EURO4にも適合させたモデルチェンジ車で、2スト好きには見逃せない貴重なモデルとなっています。

スタイルも見るからにスポーティで、グラフィックも派手としか言いようがありません。跨ると、ステムカバーにある“54 WORLD TITLES”のエンブレムが目に入り、MOTO GPやスーパーバイク選手権に参戦し続けるアプリリアのレーシングスピリットを感じずにはいられません。イタリアンスポーツのDNAを宿し、お買い物も情熱的にといった具合でしょうか。

昔のようなピーキーさはなく、快適な乗り心地

アプリリアSR50アプリリアSR50
車体は大柄で余裕たっぷり、窮屈さは微塵も感じません。海外では2人乗りも想定しているのでしょう、タンデムステップやリアシートがあり、ライディングポジションはゆったりとしています。

エンジンは昔の2ストエンジンのようなピーキーさはなく、アクセルの開け始めからトルクが出て扱いやすい味付けです。高回転の伸びを感じる前に速度リミッターが効き、道交法を厳守することを意識させてくれますから、これで良しだと思います。

始動もキックだけではなくセルスターターも備え、ボタンを押すだけで一発始動。前後13インチの足まわりは剛性感があり、一見フロントフォークは倒立式だと思いきや、よく見るとボトムチューブにステッカーが貼られた正立式。リアにもディスクブレーキが奢られ、見かけ倒しではない実力派であることも細部を見ればわかります。

昔を懐かしんで、もういちど2スト&キャブレターのスクーターに乗りたい人にうってつけですし、人とは違う個性的でアグレシッブな原付スクーターが欲しいという人にオススメです。外国車ということもあって高級感もあり、「大人になったからもうゲンチャリになんて乗れないよ」という人も納得のクオリティと存在感。もし、高校生がこれで通学していたら、もうカッコイイとしか言いようがありません。

アプリリアSR50アプリリアSR50

■5つ星評価
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
コンフォート:★★★
足着き:★★★
オススメ度:★★★★★

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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