【モースポフェス鈴鹿】2日目は生憎の空模様も多数のファンが来場…新レジェンドバトル初代王者は本山哲

新・永遠のライバル対決は本山哲(中央)が初代チャンピオンに(左=脇阪寿一、右=道上龍)。
新・永遠のライバル対決は本山哲(中央)が初代チャンピオンに(左=脇阪寿一、右=道上龍)。全 13 枚

「モースポフェス 2019 SUZUKA」は3日、会期最終日(2日目)を迎えた。この日は生憎の空模様となったが、やはり多くのファンが鈴鹿サーキットを訪れ、本格的なシーズンインを前にモータースポーツの魅力を堪能。新レジェンドバトルでは本山哲が初代チャンピオンに輝いた。

この日の鈴鹿サーキットは朝から雨がパラつき、午前中の早い時間帯以外は完全なウエットコンディションに。トヨタ、ホンダ、モビリティランド(鈴鹿サーキット等の運営会社)の3社共催による初実施の「モースポフェス 2019 SUZUKA~モータースポーツ ファン感謝デー~」その2日目は、初日に比べると残念な天候になってしまったわけだが、それでも2万人という数のファンが鈴鹿を訪れている(2日間合計5万人)。

スーパーフォーミュラの新車「SF19」が20台そろってのデモレースプログラム「オープニングラップ」(当初フルコース8周予定)が、セーフティカー(SC)先導3周+SC撤収後2周=計5周の実質パレードランになるなどの内容変更はあったものの、この日も「このイベントならでは」の魅力的なコンテンツが数多く行なわれ、ファンを大いに楽しませた。なかでもダカールラリーを戦うトラック、日野レンジャーが鈴鹿のコースを走る姿は実に勇壮かつ豪快であった。

昨年までの同時期に開催されていた“鈴鹿ファン感”で恒例だった星野一義vs中嶋悟の名物対決を受け継いで始まった『新・永遠のライバル対決』は、この日が第2戦。前日の第1戦はジャンケンでグリッド位置を決めたが、この日は前日の決勝順位が反映されたグリッドからのレース開戦となった。東コース3周のウエットバトルは、脇阪寿一(02年型GT500仕様スープラ)が優勝を飾り、本山哲(08年型GT500仕様GT-R)が2位、道上龍(00年型GT500仕様NSX)が3位という結果で決着。

レース前から熱い舌戦を展開した(右から)本山、脇阪、道上。レース前から熱い舌戦を展開した(右から)本山、脇阪、道上。

レース前からイベントの性格を考えた政治的な思惑等々をファンの前で語りあい、談笑するなかでプレッシャーをかけあっていたようにも見えた3人だが、実は道上のマシンにはウエットで走れる適正なタイヤがなく、関係者の尽力でなんとかタイヤを用意して走れる状況に漕ぎつけた、という事情もあったそうだ。

本山と脇阪も道上のマシン(タイヤ)状況を気遣いつつのレースだったわけだが、いずれにせよ、それぞれの過去の戴冠車という“絶対に壊せないマシン”での興行レースをウエットコンディションでもしっかり演じぬいたのは、さすが21世紀の名手3人ならでは。笑いのなかにも内容ある、価値の高い一戦であったといえるだろう。

新・永遠のライバル対決、第2戦はウエット路面での戦い。新・永遠のライバル対決、第2戦はウエット路面での戦い。

2日間の合計ポイント(優勝3点、2位1点、3位0点)では優勝&2位の本山が最多の4点獲得で初代チャンピオンの座に。本山には新造のチャンピオンベルトが授与された。おそらく来年は本山がこのベルトの防衛をかけて、再び脇阪、道上と矛を交えることになるだろう。先輩である星野と中嶋がそうだったように、ここから名勝負数え歌を積み重ねていくことが3人には期待される。

このイベントをもって、2019年のモータースポーツシーズンは本格開幕へ。2週後にはホンダが戦うF1が開幕し、トヨタが戦う世界耐久選手権(WEC)も2018/2019シーズンが再開される。国内戦線も4月にはSUPER GT、スーパーフォーミュラといったトップシリーズが開幕して、今年もいよいよ毎週末、レースの結果やそれにまつわる話題が飛び交う季節へと突入する。

本山が乗った08年型GT-R。本山が乗った08年型GT-R。

《遠藤俊幸》

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