ピニンファリーナのEVハイパーカー『バッティスタ』、加速はF1を凌ぐ…ジュネーブモーターショー2019

4モーターで最大出力1900hp。最高速は350km/h超。航続は約450km

エアロダイナミクス性能を追求したデザイン。カーボン&アルミ構造で軽量化

ドライバー正面の3つのディスプレイにインフォテインメントを集中

ピニンファリーナ・バッティスタ(ジュネーブモーターショー2019)
ピニンファリーナ・バッティスタ(ジュネーブモーターショー2019)全 24 枚

ピニンファリーナの市販自動車ブランド、アウトモビリ・ピニンファリーナは、スイスで開幕したジュネーブモーターショー2019において、EVハイパーカーの『バッティスタ』(Automobili Pininfarina Battista)をワールドプレミアした。

アウトモビリ・ピニンファリーナは、ピニンファリーナの親会社であるインドの大手自動車メーカーのマヒンドラ&マヒンドラ(マヒンドラ)が立ち上げた新ブランドだ。その最初の市販車が、EVハイパーカーのバッティスタ。バッティスタとは、ピニンファリーナの創設者、バッティスタ・ファリーナ(Battista Farina)氏に敬意を表すネーミングとなる。

EVハイパーカーのバッティスタの開発には、リマックアウトモビリ社が参画している。リマックアウトモビリ社は2009年、クロアチアに設立。アウトモビリ・ピニンファリーナとリマックアウトモビリ社は技術提携を締結。リマックの持つバッテリーやモーターなどの電動パワートレインやソフトウェア&ハードウェアを、ピニンファリーナバッティスタに供給する。

4モーターで最大出力1900hp。最高速は350km/h超。航続は約450km

バッティスタのEVパワートレインは、4個のモーターを搭載。合計で最大出力1900hp、最大トルク234.5kgmを引き出す。パワフルなモーターが4輪を駆動し、トルクベクタリング機能を採用。0~100km/h加速2秒以内、0~300km/h加速12秒以内の性能を発揮する。ピニンファリーナによると、0~100km/h加速2秒以内の性能は、現行のF1マシンを凌ぐという。

ピニンファリーナ・バッティスタ(ジュネーブモーターショー2019)ピニンファリーナ・バッティスタ(ジュネーブモーターショー2019)また、バティスタは5種類の走行モードが切り替えできる。最高速は350km/hオーバーだ。リチウムイオンバッテリーはセンタートンネルとシート後方に、T字型にレイアウトされ、蓄電容量は120kWh。1回の充電での航続は、およそ450kmの性能を備える。バッテリーは急速充電に対応している。

エアロダイナミクス性能を追求したデザイン。カーボン&アルミ構造で軽量化

ブレーキは、カーボンセラミックを使用する。ローター径はフロント、リアともに390mmだ。キャリパーは、フロントが6ピストンとした。タイヤはピレリと共同開発した専用の「P-Zero」で、21インチサイズを装着している。

ピニンファリーナ・バッティスタ(ジュネーブモーターショー2019)ピニンファリーナ・バッティスタ(ジュネーブモーターショー2019)ボディ構造は、フルカーボンファイバー製のモノコックに、カーボンファイバー製ボディパネルを組み合わせる手法で軽量化。車体の前後はアルミによる構造として、衝突時の衝撃を吸収する。バティスタのエクステリアデザインは、エアロダイナミクス性能を追求したもの。リアには、エアブレーキ機能が備わる。

ドライバー正面の3つのディスプレイにインフォテインメントを集中

バティスタのインテリアデザインは、エレガントさを追求しながら、ドライバーが運転に集中できるインターフェースを取り入れた。

ドライバー正面には、小型ディスプレイモニターがレイアウトされ、重要な情報を表示する。コンパクトなステアリングホイールの両側には、ドライバーに向けた大型ディスプレイモニターを設置する。左側の画面で車両のダイナミクスとパフォーマンスをコントロールし、右側の画面でメディアとナビゲーションを操作する。ピニンファリーナによると、最小限のボタンとスイッチで、ドライバーが車と対話する方法を直感的に作り出すのが狙いという。

なお、アウトモビリ・ピニンファリーナは、バッティスタを2020年、150台限定で市販する予定だ。150台の内訳は、北米、欧州、中東&アジアが各50台になる。

《森脇稔》

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